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事件簿

平成16年 1月 1日(木):初稿 平成17年 1月 8日(土):更新
『事件簿その1』
依頼者の相談が事件となる場合は、先ず担当事務員を決め、担当事務員に事件簿メニューを使って事件簿に入力させます。

依頼者には担当事務員を紹介し、今後の連絡は先ず担当事務員を通じて行うことを徹底します。
事件簿入力は、新規データ挿入により、顧客IDが新しい順に表示され、必要ID番号をクリックして事件IDと顧客名が自動入力されます。

事件IDも、顧客IDと同様、受付日と来所順で組み合わせて決定し、顧客IDと同様の関数で自動入力されます。事件簿には、担当事務員名、分類、種類、訴額、手続段階、依頼者地位、相手方氏名住所、事件名、裁判所、事件番号等を入力します。

ここで入力した担当事務員、手続段階、事件名等のデータは、以降作成する訴状、調停・破産宣告等各種申立書に事件IDによって自動的に表示されます。これがデータのリレーショナル化です。

尚、事件簿での当事者名は、複数の場合、○○外3名等の表示をします。

以下は、甲野太郎さんから離婚事件を依頼されたときの事件簿です。



■コピーして貼り付ける作業不要(データリレーショナル化の利点)
このID付顧客簿と事件簿は法律事務処理システムの二本の柱で、以降のデータ作成の中核の重要な役割を果たします。顧客簿の顧客IDは、事件簿の事件IDによって特定できますので、以降作成文書には、事件IDがついて回ります。

「事件IDによって表示される」とは、正確には、事件IDを比較値として、指定された比較条件(殆どの場合、=)によって検索した表ファイル(殆どの場合、事件簿)の項目値(例えば、事件名データ)を取り出して表示すると言うことで、具体的には、

#表引き( [事件ID] , = , 事件簿 , [事件ID] , [事件名] )

と言う関数を、破産宣告手続ファイルの事件名という項目の計算項目に入れておけば、事件IDだけ入力すれば、事件名には、事件簿の事件名が自動的に表示され、改めてコピーして貼り付ける作業は不要となります。

この点がワープロによる文章作成とデータベースソフトによる文書作りの決定的な相違点です。
一度入力したデータをリレーショナル化を利用して、二度と入力することなく表示することが出来、これによって飛躍的に文書作成作業を省力化されます。

『事件簿その2』
上記の通り、事件簿には、事件ID、依頼者名、担当事務員名、分類、種類、訴額、手続段階、依頼者地位、相手方氏名住所、事件名、裁判所、事件番号等の項目があり、必要データを入力して終了します。終了の際、事件簿の内事件ID、依頼者名、事件名等の必要データが自動的に事件簿表引き用と言う表に入力されます。

事件簿入力後、事件処理に必要な書類としては、委任状、報酬契約書、各種通知書、電話連絡簿、打合せ・裁判期日等業務日誌、訴状・準備書面等各種裁判所提出書類、書類受信記録、債権回収記録、報酬回収記録等の他の表(桐データ)を入力して作成します。

これらの事件処理必要書類の作成に当たっては全て事件ID項目を設けて、事件IDを入力の上作成します。
事件IDの入力は、依頼者名を入力すると事件簿表引き用と言う表を自動的に開き、依頼者毎の事件が表示させ、クリック一つで簡単に出来るようにしております。

この表引き機能は、桐の基本機能ですが、大変便利な機能で色々な箇所で利用しております。

事件ID入力により、一度事件簿に入力したデータを、ワープロソフトのようなコピーアンドペースト作業を行うことなく、徹底的に活用できるのが、リレーショナルデータベースの一番便利な機能です。
これによって可能になった文書作りの省力化は計り知れないものがあります。
例えば事件に応じた委任状は、入力済みの事件簿のデータを利用して、クリック一つで作成できます。

更にこの事件ID入力によって電話連絡記録、打合せ・裁判期日記録、各種文書提出記録、債権回収記録等が事件毎に一覧出来るようになりました。これは各データを事件ID毎に時間順に並べ替えるだけで実現します。これをメインフォーム事件簿のサブフォーム取り込んで表示させるだけです。

特に重宝しているのは、債権回収記録と弁護士報酬回収記録です。事件簿にある債権回収記録というコマンドボタンをクリックすると、その日の回収状況、回収金額、残金、支払遅滞回数・金額が瞬時に表示され、支払遅滞回数に応じた催告書がクリック一つで作成することが出来ます。債権回収も報酬回収も会計簿に入力したものが、自動転記出来るようになっています。

電話受付簿記録、業務日誌記録もクリック一つで事件毎に一覧出来、これを閲覧することで事件の流れが良く判ります。
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