令和 3年 2月 8日(月):初稿 |
○コロナウイルス騒ぎ以来、感染から守るのは手洗いにマスクが強調され、街の至る所に手洗い用消毒液が置かれ、また、街を歩くのにマスクが必需品となり、マスクをしていないと他人と顔を合わせられない状況となっています。令和3年2月3日から業務のため2泊3日の高松旅行に行きましたが、その間、マスクをしていない人は、仙台から高松までの3日間に3人しか居ませんでした。100人中99人以上の方がマスクをしていると感じました。マスクをしないことに罰則まで課されていないはずですが、日本人はホントに律儀だと実感しました。 ○という私も煩わしいと思いながら外出時はマスクをし、レストラン等手洗い用消毒液が置いてあると、僅かでも手につけてこするふりをしています。しかし、私はやたらと消毒のために手を洗うことはホントに感染予防になるのだろうかと疑問に思っていました。昔、風邪予防に良いと聞いて、毎朝起きがけに耳鼻科で処方して貰ったうがい薬「イソジン」でうがいを続けていたとき、「イソジンは風邪予防に効果なし?」記載の通り、うがい薬で喉を消毒することで有用な細菌まで殺してしまい却って風邪をひきやすくなると知り、うがい薬イソジンは使用しないただの水だけでのうがいに変えた経験からです。 ○まだコロナウィルス騒ぎが始まる前平成30年の記事で「"手を洗いすぎる"と風邪を引きやすくなる」との記事を読み、私の疑問の方が正しいと確信しました。人間の皮膚には、表皮ブドウ球菌や黄色ブドウ球菌をはじめとする約10種類以上の「皮膚常在菌」という細菌がいて、私たちの皮膚を守ってくれているのに、入念な手洗い消毒で、これを殺してしまい、却って風邪をひきやすくなるとのことです。その記事の前半を紹介します。 ********************************************* "手を洗いすぎる"と風邪を引きやすくなる PRESIDENT Online2018/01/18 15:00「流水で10秒間」だけでいい 医師・医学博士 藤田紘一郎 なぜきちんと手を洗っているのに、風邪をひいてしまうのか。その理由が「熱心に手を洗っていたから」とすれば、どう思われるでしょうか。75歳の医師・藤田紘一郎さんは、ほとんど石けんを使わず、水だけで手を洗います。でも手はスベスベで、風邪もめったにひきません。その理由とは――。(第1回) ※本稿は、『手を洗いすぎてはいけない』(光文社新書)の第1章「手を洗いすぎる人は、なぜ体が弱いのか?」を再編集したものです。 手洗いで風邪は予防できるか 春から夏は食中毒予防、秋から冬は風邪予防。 今や日本は、一年中感染症の予防に熱心な国になりました。そうしなければ命を落としかねないほど、私たちの国は不潔で危険な環境にあるのでしょうか。 いいえ、そうではありません。細菌やウイルス、寄生虫など目に見えないほど小さな微生物の存在におびえて、清潔に熱心になりすぎているのが、現代の日本です。 そのことは、手洗いのしかたを見るとよくわかります。「感染症予防の基本は手洗い」といわれ、手洗いの方法はたびたび熱心に指導されます。幼稚園や保育園、学校でも指導されますし、テレビや雑誌、新聞でもとり上げるほどです。 では、推奨される手洗いとは、どのようなものなのでしょうか。よくいわれる「正しい手洗い」をまとめてみました。 ・時計や指輪など、手についているものを外す ・流水で手を洗う ・洗浄剤を手にとり、しっかり泡立てる ・手のひら、指の腹面をこすり合わせてよく洗う ・手の甲、指の背を洗う ・指の間(側面)、股(付け根)を洗う ・親指、拇指球(親指の付け根のふくらみ)を、反対の手でねじるようにして洗う ・指先、爪の間は、反対の手のひらの上でこするように洗う ・手首を、反対の手でねじるようにして洗う ・洗浄剤を十分な流水でよく洗い流す ・手を拭き、乾燥させる(タオル等の共用はしないこと) ・アルコールによる消毒(爪下、爪周辺に直接かけた後、手指全体によく擦り込む) とても大変な工程です。こんなに細部にわたってていねいに洗わなければ、感染症の予防はできないのでしょうか。しかも、「2回洗いで菌やウイルスを洗い流しましょう」といわれることまであります。そうしてがんばって洗い、最後にアルコール消毒をしても、「アルコールは、ノロウイルスの不活化にはあまり効果がないといわれています」と、消毒剤には注意書きが示されています。 私も試しに3日間だけ、1日3度の食事前と帰宅時の計4回、この手洗いを実践してみました。すると、どんなことが起こってきたでしょうか。 手の皮膚がカサつき、親指の爪の付け根が裂けてきました。 詳しいことは順々にお話ししますが、手を洗いすぎると皮膚の潤いが失われ、カサついてきます。これは自然の現象です。乾燥肌は「老化現象の一つ」とよくいわれますが、そんなことはありません。ふだん石けんを使わない私の手は、75歳ですがスベスベで、ガサガサなどしていなかったのです。乾燥肌の最大の原因は、「洗いすぎ」です。 そして、次にみなさんが知らない大事なことをお話しします。 洗いすぎると、人の皮膚はどんどんと「キタナイ」状態になり、病原性の弱い菌やウイルスにも感染してしまうほど、ヤワな体になっていくのです。 「流水で10秒間」だけでいい では、私が推奨する「免疫力を強化するための手洗い」を紹介しましょう。 ・両手を軽くこすりながら、流水で10秒間流す 以上です。驚きましたか。 手洗いとはこれで十分なのです。 これまで、薬用石けんなどを使って過度の手洗いをしてきた人には、私の推奨する手洗いを疑わしく感じるでしょう。もしかしたら、「流水で10秒間方式」に切り替えたばかりのときには、少々の風邪や下痢を起こすこともあるかもしれません。しかし、それはこの手洗いのせいではありません。それまでの過度の手洗いによって、あなたの免疫力が弱まり、十分に育っていないことの現れです。 ですから、多少の下痢など恐れずに「流水で10秒間方式」を続けてください。まもなく風邪を引きにくい体になっていくことを実感できるはずです。 手を洗いすぎると汚くなる!? それでは、なぜ過度の手洗いは、感染症にかかりやすい状態をつくり出してしまうのでしょうか。 人間の皮膚には、表皮ブドウ球菌や黄色ブドウ球菌をはじめとする約10種類以上の「皮膚常在菌」という細菌がいて、私たちの皮膚を守ってくれています。 彼らは私たちの健康において、非常に重要な役目を担っています。皮膚常在菌は皮膚から出る脂肪をエサにして、脂肪酸の皮脂膜をつくり出してくれているのです。この皮脂膜は、弱酸性です。病原体のほとんどは、酸性の場所で生きることができません。つまり、常在菌がつくり出す弱酸性の脂肪酸は、病原体が付着するのを防ぐバリアとして働いているのです。 皮膚を覆う弱酸性のバリアは、感染症から体を守る第一の砦です。これがしっかり築かれていれば、病原体が手指に付着することを、それだけで防げるのです。 以上:2,878文字
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