令和 2年 7月19日(日):初稿 |
○「”ためしてガッテン ふくらはぎが第2の膀胱”に驚く1」の続きです。 70代のAさんと、30代のBさんが、全く同じ内容の朝食・昼食・夕食を食べ、食後の排尿回数と排尿量を比較する実験をし、Bさんは、食後、短時間に複数回、食事で取った殆どの量の水分を排尿し、Aさんは、余り排尿に行かず、排尿しても量が少ないにも拘わらず、就寝前の膀胱には、A・Bいずれにも殆ど尿が溜まっていませんでした。 ○日中殆ど排尿していないAさんの水分は何処に行ったかというと、意外にもふくらはぎに溜まっていました。高齢者のAさんは、加齢現象で、水分が順調におしっこに変えられず、足の血管から水分が漏れて、ふくらはぎの部分にたまり、就寝前は、ふくらはぎが相当むくんでいました。 ふくらはぎに水分が溜まる状況 ○Aさんのふくらはぎに溜まった水分は、夜、就寝して横になってから再び血管に戻り、増えた血液を減らそうとおしっこに変えられ、膀胱に溜まり、夜間に尿意が起きて、何回もトイレに行くことになり、Aさんは慢性的な寝不足が起きていました。 ふくらはぎの水分が血管に戻る状況 ○Aさんのような症状は「夜間頻尿」と呼ばれ、「新・夜間頻尿診療ガイドラインで何が変わるか/日本排尿機能学会」によると、「夜間頻尿は、夜間に排尿のために1回以上起きなければならないという訴えと定義される。年齢とともに回数は急上昇し、回数が増えるごとにQOLは明らかに低下する1)。本邦では、頻度2回以上の夜間頻尿は70代の男性の約6割(女性では約5割)、80歳以上では約8割(約7割)と報告されている」とのことです。 ○この夜間頻尿の改善方法は、NHKためしてガッテンでも紹介されましたが、「美しく健康に働く主婦のブログ」の「夜間頻尿対策は30分の足上げで行動療法!ふくらはぎに第2のぼうこう!?『ガッテン』」に解説されています。 要点は以下の通りです。 夜のおしっこ対策 ・ストッキング(弾性ストッキング) 薬局などで市販されているむくみ対策用のもの ・足上げ 足の下に柔らかいものを敷き、足先が10~15cm程度上がるようにして横になる 昼から夕方までの間に、30分を目安に行う。 ・減塩 晩酌でのつまみの食べ過ぎなど、夕方以降の塩分摂取に注意 以上:922文字
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