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全面禁煙厚労省改正案成立期待-タバコ規制枠組条約第8条紹介等

平成29年 3月30日(木):初稿
○以下のタバコ規制枠組条約に基づく厚生労働省の法改正案によって、日本もようやく公共施設・飲食店等全面禁煙になるかと期待しています。しかし、この厚生労働省法改正案について、朝日新聞調査では「賛成64%」が、産経新聞社とFNNの合同世論調査では「賛成37.6%」と大きな差があるとのことです。自民党たばこ議員連盟の抵抗も強く、全面禁煙厚生労働省法改正案の行く末が気になります。

タバコの規制に関する世界保健機関枠組条約(タバコ規制枠組条約)
日本国は2004年3月9日に署名、6月8日に批准。条約は2005年2月27日発効。

第8条 タバコの煙にさらされることからの保護
1 締約国は、タバコの煙にさらされることが死亡、疾病及び障害を引き起こすことが科学的証拠により明白に証明されていることを認識する。
2 締約国は、屋内の職場、公共の輸送機関、屋内の公共の場所及び適当な場合には他の公共の場所におけるタバコの煙にさらされることからの保護を定める効果的な立法上、執行上、行政上又は他の措置を国内法によって決定された既存の国の権限の範囲内で採択し及び実施し、並びに権限のある他の当局による当該措置の採択及び実施を積極的に促進する。

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飲食店は原則禁煙、厚労省骨子案 バー・スナックに例外
朝日新聞デジタルニュース2017年2月27日21時50分


厚生労働省が検討している受動喫煙対策を強化する法案の骨子がわかった。飲食店のうち、居酒屋や焼き鳥屋などは規模にかかわらず、すべて原則禁煙とする。
3月1日にも公表する。2019年9月のラグビーワールドカップ日本大会までに施行が間に合うよう、厚労省は今国会への法案提出を目指しているが、自民党との調整が難航する可能性がある。施行後5年をめどに制度全般の見直しを検討する規定も入れる。

飲食店での対策をめぐっては業界や支援を受ける自民党議員らの反対を受け、厚労省は、小規模店の一部を原則屋内禁煙(喫煙専用室は設置可)の例外とすることを検討してきた。

未成年の利用も想定されるレストランやラーメン屋などは小規模店でも原則禁煙とする。居酒屋や焼き鳥屋、おでん屋などについても、レストランなどと同様に主に食事を提供する場で、子ども連れや外国人の利用が少なくなく、厚労省は受動喫煙にさらされることは好ましくないと判断した。
主に酒を提供するバーやスナックは「受動喫煙が生じうる」との掲示や換気を条件に喫煙を認める。対象は床面積約30平方メートル以下を軸に検討しているが、法案成立後に政省令で定める。

また、すでに設置されている喫煙専用室は施行後5年間、一定の基準を満たすものは存続を認める。

■受動喫煙対策を強化する法案の厚生労働省骨子案
【敷地内禁煙】小・中・高校、医療施設
【屋内・車内禁煙(喫煙専用室設置も不可)】大学、運動施設、官公庁、老人福祉施設、バス、タクシー
【屋内・車内禁煙(喫煙専用室設置は可)】
劇場などのサービス業施設、事務所(職場)、ホテル・旅館(客室は除く)、興行場にも該当する運動施設、レストラン・食堂・居酒屋などの飲食店、鉄道、船舶
【一定面積以下は喫煙専用室がなくても喫煙可
一定面積以上は屋内禁煙(喫煙室設置は可)】バー・スナック


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小規模居酒屋も「全面禁煙」方針 日本禁煙学会は「ここで妥協してはいけない」と強気のコメント
平成29年2月27日 17時50分 キャリコネニュース


喫煙者には頭の痛いニュースだ。厚生労働省は受動喫煙の防止策として、小規模な居酒屋や焼き鳥屋なども全面禁煙にする方向で議論に入った。2月25日付けで読売新聞などが伝えている。

ネットでは「これは良いニュース。嫌な思いをせずに呑みに行ける」「パチンコ屋もやれ」と、賛同が集まる一方、「タバコも吸えない居酒屋なんて、行く価値もない」「厚生労働省は日本経済を壊す気かよ 禁煙店にマークを付けて、外国人向けに推奨すれば十分だろ」と、批判の声も根強い。

一方で今回、アルコール類の提供が主であるバーやスナックは、未成年者が立ち入らないなどの理由から、店頭に喫煙可能の旨を掲示することを条件に例外とされる見込みだ。客の減少などの懸念から例外を設けるよう打診していた飲食店業界の声はある程度汲まれたようだ。

ただ、世論は全面禁煙を支持する方向で動いている。2012年にジョンソン・エンド・ジョンソン社が屋内労働者向けに実施した調査では、6割以上が公共の場での全面禁煙に賛成している。

日本禁煙学会「未成年者のアルバイトたちの健康を守ることに繋がる」
2月9日に「健康増進法改正案の改悪についての日本禁煙学会緊急声明」を出した日本禁煙学会理事の宮崎恭一氏は、今回の厚生労働省の方針について「この法案が通れば、家でも建物内でも外でも吸えないということで、日本は世界で一番たばこに厳しい国になります」と歓迎と期待をあらわにする。

さらに、現在飲食店で主流の分煙では効果が薄いと指摘した上で
「いくら分煙にしても、ドアの開閉によって喫煙室内の空気が外に流れ出すので、完全な分煙にはなりません。また、電子たばこならいいじゃないかとの声もありますが、ああいった機器を使っても、吐く息からはニコチンが放出されます。全面禁煙になれば、これまで煙に晒されてきた未成年者のアルバイトたちの健康を守ることに繋がります。」
と、ほっとした様子だった。

日本は2004年、WHOのたばこ規制枠組条約(FCTC)を批准している。この第8条には『飲食店等を含む屋内施設を完全禁煙化することによる受動喫煙の防止』という項目があり、この履行のためには、今回のような方針で進むことは避けて通れないだろう。

一方で宮崎理事は、30平方メートル以下のバーやスナックに喫煙の抜け道が残されていることに関して「お店の大きさに関係なく禁煙にしたほうがいい。ここで妥協してはいけない」と、今後も完全なる全面禁煙に向けて取り組む意欲を見せた。

キャリコネニュースは大手居酒屋チェーンにも取材を申し込んだが、「法案提出前なので具体的なお話は差し控えさせていただきたい」とのことだった。2020年のオリンピックを控え、愛煙家に向けられる目はますます厳しさを増すようだ。


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