平成27年11月29日(日):初稿 |
○健康のためなら死んでも良いという健康オタクの私は、書店で健康に関する本を見て少しでも興味が湧くと購入し、田中角栄本・谷沢永一本の次に健康に関する書籍が数十冊溜まっています。最近は、岡田正彦新潟大学名誉教授著「効く健康法効かない健康法」を購入して斜め読みしています。本書の3つの特徴として 1 著者が読んだ膨大な医学論文の中から信頼のおける情報のみを紹介する 2 体質によって「正しい健康法」は異なるという視点をとる 3 「過食の時代」にふさわしい健康法に重点をおく が上げられており、私は、「2 体質によって『正しい健康法』は異なるという視点」 が最も重要と思っております。 ○この「体質」とは余り関係ありませんが、「37 体を温めれば、万病が治る?」と「38 ふくらはぎをもめば健康になる?」を紹介します。いずれもこれを肯定する健康本が山のように出版されており、私も体温に関しては、畏敬する石原結實医師の著作に繰り返し記載されて、これを確信し、入浴時は、少なくとも5分間は浴槽に浸っているところ、いずれも岡田正彦医師は否定されてます。 ○体を温めれば、万病が予防できるとの根拠は、体を温めると免疫力が上がることと説明されているとのことです。しかし、岡田氏は、免疫力は測定不能であり、測定できない以上、免疫力が上がったとか下がったとかは、言えない、従ってこの体を温めれば免疫力が上がるという前提に科学的根拠はないと断言されています。 ○さらに免疫力は、上げれば良いというものではなく、上げすぎて過剰反応状態になるのが「アレルギー反応」とのことで、「現代人は、免疫力が高すぎてアレルギー反応、特に花粉症やアトピーを発症するようになってしまった、ともいわれています。」記述しています。アレルギー反応は、外界から体内に入ってきた物質に対して過剰に免疫システムが働いてしまう病気とのことです。 ○私も幼児時代からアレルギー体質と言われ、薬に過剰反応があり、また、高校卒業後仙台に移った途端、喘息を発症し、毎夜咳がひどくて眠れなくなり、昼間予備校で机に俯して眠るという大変厳しい生活を1,2ヶ月継続しました。何とか大学に入学し1年次終了の春先に喘息がおき、のどをピーピー鳴らしながら、たまたま当時の居宅に近い、仙台市の長町にあった医阿部長内科医院で診察を受けました。すると阿部長造先生、オレは喘息治療の専門医だ、君の喘息も必ず直してやると仰り、毎週土曜日通院して「減感作療法」をしてくれました。この経緯は、「喘息退治のための減感作療法との出会い」に記載したとおりです。減感作療法については、かわの内科アレルギー科HPにも判りやすく説明されています。 ○岡田医師、体を温めことが万病予防とは限らないとの根拠の一つに、日本人より平均1°は体温が高い欧米人より日本人の方が平均寿命が長いことを挙げています。体温が高い方が健康に良いのであれば、体温の高い欧米人の方が長生きすべきところ、日本人が長寿世界一であり、体温が高いから健康的とは言えないとされています。大雑把だなとも感じますが(^^;)。 ○「ふくらはぎをもめば健康になる?」については、「ふくらはぎをもむのはきわめて危険な行為です。」と更に厳しく批判されています。その理由は、ふくらはぎをもむことで、その中を走っている静脈内側の血栓が血管壁から剥がれて流れ出し、心臓を通り過ぎて肺に届いて血栓が肺で詰まり、その結果、突然、呼吸ができなくなり、ときに死亡してしまうことがあり、これをエコノミークラス症候群と言うそうです。 ○さらにふくらはぎをもむことで、皮膚の下の脂肪細胞が壊れて、飛び出た脂肪滴が血管の中に入り、血栓と同様の運命をたどり、脂肪で血管が詰まる寒栓症を発症することがあり、「脂肪をもんで潰す」ことは極めて危険な行為だとのことです。素人の私には、「ああ、そうなんですか」と聞くだけですが、おそらく、この岡田説には反論もあると思われます。もう少し勉強を続けます。 以上:1,638文字
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