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2017年08月16日発行第203号”注文の多い弁護士”

平成29年 8月16日(水):初稿
横浜パートナー法律事務所代表弁護士大山滋郎(おおやまじろう)先生が毎月2回発行しているニュースレター出来たてほやほやの平成29年8月17日発行第203号「注文の多い弁護士」をお届けします。






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横浜弁護士会所属 大山滋郎弁護士作

注文の多い弁護士


雨ニモマケズ風ニモマケズ夏ノ暑サニモマケずに頑張っています!というわけで、今回は宮沢賢治大先生の、「注文の多い料理店」です。今更紹介するのも恥ずかしいんですが、道に迷って、「山猫軒」というレストランに入ったお客さんの話ですね。

入ってみると、「当軒は注文の多い料理店ですからどうかそこはご承知ください」という注意書きがあるんです。「はやっている料理だから、注文が多いんだな。」なんて、考えてしまいます。ところが店の中を進んでいくと、「髪をとかして、履き物の泥を落とすこと」、「金属製のものを全て外すこと」なんて、へんな「注文」が続きます。最後に、「からだ中に、壷の中の塩をたくさんよくもみ込んでください」なんて注文が来るに及んで、お客さんの方もさすがにこれはおかしいと気が付きます。山猫軒は、お客さんの方を食べてしまうレストランだったという話です。

私もこれまで生きていて、「注文」の多いお店って、本当にあるなと感じています。街を歩いていたら、良さそうなレストランがありました。そこで近づいてみると、入り口からたくさんの「注文」が書いてあるんです。店の前に駐車している車のところには、「これはレストランの車です。触らないでください」さらに、「子供は入店できません。連れてこないで下さい。」とあり、もう一つ「食べない人は入らないでください。」という「注文」を見て、「ケンカを売ってるんか!」という気になって、そのまま帰ったのです。

ネットでの販売でも、こういう「注文」はありますね。ヤフオクとかメルカリといった、ネットで出品できるシステムあるじゃないんですか。これらを見てたら、売主側から、沢山の「注文」がありました。「返品はお受けできません。」「お返事の遅い方には売れません。」「梱包は完全でないのでご納得いただく方のみ注文ください。あとからの苦情は受け付けません。」それぞれの注文はもっともかもしれませんが、そんなに「注文」の多い人からは買う気がしませんね。

弁護士の場合も「注文」の多い人はいます。「着手金は、契約後3日以内にお支払い願います。」「当職が依頼した事項は、早急にご対応願います。」なんて、まだいい方です。「常に連絡がつくようにお願いします。」となると、「お客さんは子供かよ!」と言いたくなります。(でも、そこまで言いたくなるお客様がいることも事実なんです。。。)それにしても、あまりに「注文」ばかり付けていると、お客様も嫌になってしまいますよね。わ、私も気を付けます。。。

もっとも、世の中には、多くの「注文」を付けてくるお客様も沢山います。レストランでも、「肉の焼き方が悪い。」なんて言ってる人を何回も見ました。弁護士をしていると建築関係で、「このドアの閉まり方がおかしい。」「壁の色が思っていたのと違う。」といった「注文」も、よく聞きます。中にはもっともだと思うものもありますが、多くの場合「そこまで注文するのかよ!」と感じてしまうのも事実です。こういう「注文」は、お客様との信頼関係が出来ていない場合に起こるように感じています。

これは、恥ずかしながら弁護士の場合も同じです。弁護士の活動の一つ一つに、「こうして欲しい。ああして欲しかった。」と注文が付くんですね。弁護士として、信頼を勝ち得ないといけないなと思う一方、あまり注文が多いと、「それなら自分でやればいいじゃん!」と感じてしまいます。(おいおい。)私自身プロの人に依頼するときに、うるさい「注文」を付けないように、十分注意します。

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◇ 弁護士より一言

親というのは、どうしても子供に「注文」を付けたくなるようです。うちでも、「もう宿題は終わったの?」「お部屋の片づけはできたの?」と、毎日注文を付けてます。お客様には、「注文を付けるかわりに「返品は信頼して欲しい」なんて思っているのに、本当にわがままです。

来年1年間、ニュージーランドに留学することになった次女と、お盆休みに2人で泊まり込みの断食に来ています。お互い隠れて食べたりしないと約束して、信頼しながら頑張っているのです!
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