平成17年 4月 6日(水):初稿 平成17年 5月15日(日):更新 |
○昨日紹介した谷沢永一先生の「男の勲章」と言う文章は、谷沢永一・山野 博史著「知的生活の流儀―人生の深め方について」の中の谷沢先生の言葉を、「公平でない世の中を愉しく生きる智恵」で解説したものです。 ○「女房をどれだけ喜ばせる」かを「男の勲章」と考えて結婚生活を送れば結婚生活が破綻に至ることは先ずありません。大抵の男は、結婚後2,3年もすれば「女房を喜ばせる」ことは忘却の彼方で、それどころか、俺が喰わせてやっていると傲慢不遜で誤った考えに陥る方も見受けられます。 ○男女関係に限らず「裏切り」に会うと法律事務所を訪れる方が機会が多くなります。 「裏切り」に会ったときの谷沢先生の次の言葉も、私の琴線に触れました。 裏切られるのは、自らの自惚れを突かれる隙があるからだ。ただひたすら自己の甘さを反省する必要がある。 裏切られたらじたばたしない。あっさり諦めて自己を引き締めるに限る。 失点を取り返そうとすると、かならずまた損をする。輪をかけてやられるのは目に見えているから遁走するに限る。 相手はこちらの性格を見抜き、用意周到に仕掛けてきたのである。こちらは相手の本質を見抜けず、翻弄されて言いようにあしらわれたのである。 もがけばもがくほど損を被る。スパッと手を切って、以後、関係しない、絶縁してしまうことが大事なのだ。 ○この文章は、名著「人間通」発行の5年後の平成12年に発行された「実践人間学」に記載されたもので、こちらは「人間通」で記載した人間学の実践版です。 ここで紹介した書籍は「人間通」以外は絶版で今は入手出来ないと思っていたら「アマゾン」では入手できるようです。 ○法律事務所には、「裏切り」に会って激高した方も多く訪れますが、いきなり上記文章の極意を説明するのは、精神カウンセラーの役目を持ったサービス業者としては失格です。 先ずはじっくり話を聞き、必要な手続を取りますが、最終的に上記文章の極意を受け入れることが出来る心境になれるかどうかの見極めが重要です。 以上:824文字
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