平成17年 4月 5日(火):初稿 平成17年 5月15日(日):更新 |
○私は、平成7年に発行されベストセラーになった名著「人間通」に触れて以来著者谷沢永一先生の大ファンになり、書店で谷沢本を見つけると内容も確認せず購入し、30冊以上の谷沢本を持っております。 全てを熟読したわけではありませんが、谷沢本は私の琴線に触れる部分が多く大いに勉強になります。 ○その中で特に「夫婦関係の要諦」として最高の文章と思うのが以下の「男の勲章」です。 男を女に、女房を亭主に置き換えれば「女の勲章」としても成り立ち、全ての男女に意味を噛み締めていただきたいと思っております。 谷沢栄一「男の勲章」一生の間に女房をどれだけ喜ばせることができたかは、いわば男の勲章です。世の中でどれだけ見事な仕事をし、ほめたたえられようと、女房を不満に陥れ、不幸な思いをさせている男は、人間として生きた甲斐がありません。その男は女を道具として見ているからです。 (『知的生活の流儀』) 男にとって最大の課題は、女房をどのように満足させるかということです。そのためには、万事について欲の深い女性は最初から敬遠すべきでしょう。その最初の見定めが、勝負を決します。そして、ほどほどのところで満足するような性質の女性を選ぶべきですが、いったんそういう女性を選んだ以上は、彼女を十分に満足させてあげるだけの気苦労は当然のことだと思います。 私の経験では、女房を喜ばすのはそんなに大事業ではありません。細かなことなのです。つまり、無視しないことです。女房大事に思っているということを、ちょっとしたささやかな事柄で表現する手練手管が必要だと思います。 人の世の女房というのは、自分が大事にされている、そして必要とされていると自覚できた時に、満足感が生じるわけです。だから、それをいちいち正面切って演説調で言うのでなしに、ちょっとした気働きのささやかな言葉で伝えるというのには、やはり勉強が必要でしょうね。 もちろん、男も同じで、女房から認めて欲しいわけです。最悪の女房は、他のことは全部さておいても、亭主を認めない女でしょう。 以上:848文字
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