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磯田道史氏著”江戸の備忘録”から”結婚と離婚の日本史”紹介

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平成28年11月 5日(土):初稿
○久しぶりに結婚の話題です。たまたま磯田道史氏著「江戸の備忘録」を立ち読みして購入し読んでいますが、その中で「結婚と離婚の日本史」備忘録です。
先ず最近の結婚と離婚の数値データです。厚労省HPの「平成27年(2015)人口動態統計の年間推計」抜粋です。



結婚数ピークは昭和47年の約110万組、離婚数ピークは、平成14年の約29万組で、その後はいずれも下降線です。

グラフ画像です。




○古代の結婚形態
「妻問婚」(つまどいこん)-男が女のもとに通うもの、しかし二人の仲が深まると同居婚に進む、妻問婚もあれば同居婚もある多様な社会
奈良時代の戸籍では夫婦別姓、結婚形態も多様、
栗原弘著「平安時代の離婚の研究」-夫が通ってこなくなって2,3年経過すると離婚になるとの了解があった

岡山大学教授今津勝紀氏の2004年毎日新聞発表-古代人は短命、702年戸籍での平均寿命は、男が32.5歳、女が27.75歳、結婚してもすぐに相手が死ぬのが普通、特に女は出産で死亡しやすく、男は再婚を繰り返す

奈良時代は「都は文明、田舎は未開」、庶民は竪穴住居の中で寒さにふるえていた、日本史上最大の格差社会

○中世・近世の結婚形態
鎌倉時代までは夫婦間に上下関係はなかったが、女性史研究家田端泰子氏-室町期になってはじめて家の中で夫が主、妻が従と明確に位置づける思想が一般化、夫は主君に仕え、妻は夫に仕える
平和な時代は女が強くなり、戦乱の時代は男が強くなる

○近世・近代の結婚形態
結婚は一生のものでなかった
江戸時代の武士は離婚率が高い、4割との調査結果あり、離縁された妻もすぐ再婚
江戸時代から明治前期の日本人は約4割が離婚、法社会学者湯沢雍彦氏は、統計のある国の中で明治半ばまで日本は世界最高の離婚大国
明治までの日本人は、結婚を家政婦の一時働きのように考えるふうがあった
結婚を一生のものと考えるようになったのは明治期後半から




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