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公的年金制度の概要覚書

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平成19年 3月24日(土):初稿
○公的年金制度についての備忘録を続けます。
我が国の公的年金制度は昭和60年までは被保険者の職業に応じて複数の制度が分立していたが、同年の公的年金改革によって、国民年金を改組して全職業に共通の基礎年金を新たに創設されました。
以下の図の国民年金1,2、3号と記載された部分です。3号が民間サラリーマン・公務員等の専業主婦たる妻で国民年金保険料タダの特権です。この特権は自営業者である国民年金1号の妻には与えられません。
 

○この改革によって厚生年金保険(船員保険を統合)及び共済組合(長期給付)は、民間企業の常用労働者及び公務員等について、基礎年金に上積みする報酬比例年金を支給する制度に移行しました。上記図の国民年金2号の上の2階部分です。

○公的年金制度は、被保険者及び事業主・使用者(厚生年金保険・共済組合の場合)が負担納入する年金保険料と国庫負担を財源として運営されています。このうち基礎年金については、第1号被保険者(自営業者等)は、自ら国民年金保険料(平成19年現在1万3580円)を負担納入しますが、第2号被保険者(民間企業労働者・公務員等)及び第3号被保険者は国民年金保険料を納付する必要はありません。

○第2号、第3号被保険者であった者への基礎年金給付に要する費用は、厚生年金保険・共済組合が負担する基礎年金拠出金(及び国庫負担)によって賄われる仕組みになっています。

○民間企業労働者を対象とする年金制度において基礎年金を1階、厚生年金保険を2階とすれば3階部分に当たるのが企業年金で、確定給付型と確定拠出型に大別されます。

確定給付型企業年金は従業員の退職時に支払う年金の支給水準を予め定め、予定利率によって算定した将来の年金原資を掛金を積み立て運用していくことで形成するものであり、この類型に属するものとしては、厚生年金基金確定給付企業年金税制適格年金があります。

確定拠出型企業年金は、将来支払う年金の水準は予め約束せず、企業年金型では事業主が、個人型では従業員個人が、掛金を積み立てこれを運用して形成された減資で支払うことが出来る原資で支払うことが出来る額の年金を支給するもので、その特徴は、加入者が自己責任のもとに運用し、その実績次第で受け取る金額が変わるところにあります。
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