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平成17年12月25日(日):初稿 |
○昨日12月24日はクリスマスイブでホテルで熱い夜を過ごした若いカップルも多いことと思われます。私の若い頃は、男性が何時までも童貞でいることは恥ずかしいことと言われたのに対し、女性が結婚前に男性と性関係を持つことははしたないことと言われた男女不平等の時代でした。 ○ところが今は女性も何時までも処女でいることが恥ずかしい時代になったと言うことで男女間で性関係を持つことは以前ほど重要な意味を持たない時代になったようです。しかし、一定期間性関係を継続し、当然結婚出来ると期待した当事者が途中で他に好きな異性が出来るなどして男女関係を解消したときに、婚姻予約(婚約)の不当破棄として慰謝料を請求したいと言う相談がたまにあります。 ○そこで久しぶりに男女問題で婚姻予約(婚約)成立要件について考えてみます。 実は婚姻予約(婚約)と言う言葉は、民法その他の法律には何処にも書いてません。従って婚約の成立要件についても法律では規定されていません。しかし婚約は世の中で日常茶飯事に行われており、争いになる例も山のようにあります。このような分野については、判例が山のように積み重ねられています。 ○婚約について、先ず明治時代に「人の自由を奪う約束事で法律上は無効」と言うとんでもない判決がありましたが、大正時代になって「将来に適法な婚姻をすることを目的とする契約として有効であり、正当な理由無くして破った方は慰謝料等損害を賠償する責任がある」と婚約の法的効果が認められました。 ○昭和に入って有名な「誠心誠意判決」が出されて婚約の成立要件のリーディングケースとなりました。その内容は、「婚姻の予約なるものは結納の取り交わせその他慣習上の儀式を挙げ、よってもって男女間に将来婚姻をなさんことを約したる場合に限定せらるべきものにあらずして、男女が誠心誠意をもって将来に夫婦たるべき予期のもとにこの契約をなし、全然この契約なき自由なる男女と一種の身分上の差異を生ずるに至りたるときは、なを婚姻の予約ありとなすに妨げなきものとす」とするもので、婚約の成立には結納などの形式は必要なく、当事者間に誠心誠意結婚の約束があれば足りると言うものです。 ○問題は、この「誠心誠意」の中身です。 以上:918文字
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