平成17年 4月15日(金):初稿 平成17年 5月15日(日):更新 |
○元上司の紹介女性と交際の責任を問われたAさんに責任はないと回答して、Aさんが自信を持ち、Bさんと裁判になり、Aさん、Bさん共に弁護士を依頼し熾烈に争った結果、AさんはBさんに完全勝訴したとしましょう。 ○この場合、弁護士費用としてAさんには着手金・報酬金合計70~80万円かかり、Bさんの方も弁護士に依頼するのに着手金として20~30万円かかった上何も得られないことになります。Bさんに残るのはAさんに対する更に強い怨みだけです。 ○結局、Aさんに対する強気のアドバイスによって男女問題裁判事件が発生し、裁判事件解決費用として弁護士側に100万円以上の需要が生じることになり、弁護士は商売になりますが、紛争解決としては、据わりの悪い結果になります。 ○このような結果を避けるため、このようなケースでは裁判途中で和解が勧告され、結局、Aさんが50万円位支払って和解になる結果が殆どです。AさんがBさんに50万円支払っても、500万円の請求を50万円に減らした差額450万円の1割が弁護士報酬となります。 ○この結果は、Aさんにとって弁護士費用出費は殆ど変わらず且つBさんに50万円支払うという踏んだり蹴ったりののものです。これに対しAさんに無駄な争いは止めて50~100万円を支払ってでも裁判を回避した方がよいとのアドバイスをしてAさんが仮に100万円支払って裁判に至る前に和解解決した場合、弁護士費用は相談料の5000円だけで且つ裁判闘争という労力をかけずに済みます。 ○弁護士費用を考慮すればどちらがAさんにとって良いアドバイスかは一目瞭然です。 しかしこのような弁護士費用まで含めた総合判断でのアドバイスをせず却って事件発生を煽るようなアドバイスも可能です。これによって事件が発生して弁護士需要が増えることになり、医者が病気を作ると言う言葉同様弁護士が事件を作ると言う言葉も成り立つ面があります。 ○私は、元上司の紹介女性と交際の責任を問われたAさんのようなケースには、弁護士費用の問題まで含めて説明申し上げ、小松弁護士は暇そうだから仕事を与えてやろうと思われる場合は、争って裁判事件にしましょうと締めくくります。 以上:896文字
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