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著作者人格権の譲渡禁止の趣旨とゴーストライティング契約の有効性3

平成26年 3月12日:初稿
○「著作者人格権の譲渡禁止の趣旨とゴーストライティング契約の有効性2」の続きです。
見苦しい弁解ですが、著作権については、7,8年前にホンの少し薄い教科書を触りだけ勉強した程度ですが、著作権が争いになる裁判や著作権についての契約書作成等の著作権実務は全く経験がありません。実務経験がないのは依頼がないからであり、そのため仙台では著作権は飯の種にならないと判断して本格的勉強には至らず、僅かの知識も忘却の彼方になっていました(^^;)。

○「著作者人格権の譲渡禁止の趣旨とゴーストライティング契約の有効性2」を読んだ東京の弁護士さんから以下の有り難いご教示を受けました。
いつもブログを拝見しております。
さて、著作者人格権についてですが、一身専属的でありその譲渡をなし得ないのはおっしゃる通りです。そこで、実務上、著作者人格権については、譲渡ではなくて、不行使の特約を締結し、譲渡禁止にかかる不都合性を回避しようとしております。
著作者人格権の不行使特約については、有効性を主要な争点とした判例はなく、一部学者では無効と考える方もいらっしゃいますが、実務上は有効なものとして、広く使われております。
○そこでゴーストライティング契約の内容についてネット検索すると、”「佐村河内」楽曲の著作権は誰のもの? 「ゴーストライターの著作権」を考える”と言うページで高木啓成弁護士の以下の解説が記載されています。
「これまで報道されている内容からすると、佐村河内氏と、そのゴーストライターだったとされる新垣氏との間で、次のような合意があったものと考えられます。
(1)新垣氏が作曲し、佐村河内氏に対して、その楽曲の著作権を譲渡すること
(2)佐村河内氏が新垣氏に対して、著作権譲渡の対価を支払うこと
(3)佐村河内氏の名義で楽曲を公表し、新垣氏は実際の著作者として有している著作者の人格権を行使しないこと」
「世間を欺くようなゴーストライティング契約は、公序良俗に反して無効である、という考え方が有力です。実際、このような考え方に沿った裁判例もあります。」
○また三木秀夫法律事務所の”「佐村河内騒動」とジョン万次郎”というページには、結論として、佐村河内氏と新垣氏の間の著作権譲渡契約内容がどのようなものであろうと、著作者人格権の一つ氏名表示権は新垣氏に残り、同氏が著作者(作曲者)の表示を自分にするよう求めることは出来ると読めるような解説もなされています。

○著作者人格権不行使特約の有効性については岡山大学大学院社会文化科学研究科紀要第29号(2010.3)で田中宏和氏の「著作者人格権に関する課題と検討一著作者人格権の不行使特約と放棄の問題を参考に-」なんて大論文もネット上に掲載されており勉強資料には事欠かないようです。今後、時間の余裕があれば少しは勉強を継続したいと思っておりますが殆ど当てになりません(^^;)。

○全く勉強不足の現時点での感想ですが、ゴーストライティング契約での著作者人格権の不行使特約の内容である上記「(2)佐村河内氏が新垣氏に対して、著作権譲渡の対価を支払うこと、(3)佐村河内氏の名義で楽曲を公表し、新垣氏は実際の著作者として有している著作者の人格権を行使しないこと」との合意は、正に著作者人格権の譲渡を体よく言い換えているだけと思います。著作権法第59条違反で無効であることは明白な気がしますが、他にどのような文言を入れて59条違反回避を図るのか、まだまだ勉強が必要です。

○著作権法を専門としない税法専門弁護士関根稔先生の平成26年3月11日付ブログ「ベートーベン」は、私と殆ど同じ感想でしたので紹介します。
芸能人や、経営者の著書は、ほとんどがライターの仕事です。
作曲だって、ライターの代作で良いのだと思います。
カネ儲けをする為のパフォーマンス。
どんな商売でも、あり得るビジネスモデルです。
評論家やマスコミが盛りあげた為に、本人も、降りられなくなってしまっただけの話し。

以上:1,630文字

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