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公正な社会構築に弁護士増員必要論雑感2

平成20年11月 7日:初稿
○公正な社会を築くためには弁護士の大量増員が不可欠との岡田和樹弁護士論文について弁護士等法曹関係者のブログで相当取り上げられるかと思っていたら、落合洋司氏の「日々是好日」で冷静且つ的確なコメントを挙げられていますが、それ以外には平成20年11月7日時点では余り取り上げているブログが見あたりません。

○岡田氏は公正な社会を築くためには弁護士大量増員が不可欠と言われますが、弁護士が増えれば弁護士に依頼しやすい社会になると言うのは判ります。これまで日本の弁護士は余りに数が少なかったため敷居が高く、また弁護士の意識も世の指導者という感覚で、いわば殿様商売でも成り立ってきたからで、かような状況では余程の事がない限り弁護士には依頼できず、到底、気軽に弁護士を利用できる状況でなかったからです。それが弁護士が増えてサービス精神を持ち敷居が下がれば依頼しやすくなります。

○ただ日本においても弁護士が増えたら米国のように徹底的な証拠開示制度が敷かれるかと言うとちと疑問を感じます。岡田弁護士の投稿には、弁護士が増えることと、徹底的な証拠開示制度が敷かれて公正な社会が実現することの因果関係についてもう少し詳しい説明が欲しいところでした。

○弁護士大量増員によって就職難の状況になることについては、当然予想されていたことであり、弁護士の資格さえ取れば,弁護士としての職に直ちにありつけるという制度自体が問題であったと言う発想の元では、就職難だから合格者を減少させるべきとの結論にはなりません。私もどちらかというとこの発想に近い感覚があります。ですからこれからの弁護士を目指す人は、弁護士資格はあくまで一ライセンスに過ぎず、これだけで直ぐに食えるようになるなんて甘い考えは捨てて望むべきと思っております。

○これまでの特に合格者500人時代には弁護士資格を容易に取れなかったものが、この時代に比較すれば相当程度容易に取れるようになったのですから、これを有り難いと思い、資格取得後も資格だけでは直ぐに食えるようにはならないことを自覚し、弁護士として食えるようになるまでの自分なりの方針を考えた上で資格取得を目指すべきと思います。

○岡田氏の投稿はこの資格と収入つまりは食えるかどうかと言うところが、殆ど触れられていません。おそらくは米国の弁護士制度を前提に論じられているようなのでこの点は余り気にされていないようです。私も2度サンフランシスコ弁護士事情調査団一員として米国を訪れましたが、米国では、弁護士会等が弁護士資格取得後の仕事の心配までしている気配は全く感じませんでした。資格取得後はこれを生かすも殺すも本人次第という感を受けました。米国には100万人以上弁護士資格取得者が居ますが、その4分の1以上は、企業に勤務しているとの話しを聞いたことがあり、米国の弁護士資格は、日本で言えば例えば宅地建物取引主任者の資格を得ていると不動産会社に就職しやすくなる程度の感覚なのかも知れません。
 岡田氏は更に弁護士資格と知的能力についても触れていますがこの感想は後日述べます。
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