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職種により喪失率の増減はありうるとの判例全文紹介3

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平成25年 2月11日:初稿
○「職種により喪失率の増減はありうるとの判例全文紹介2」の続きで、裁判所の判断後半部分です。

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2 争点(2)(過失割合)について
 本件事故は、信号機による交通整理のされていない交差点において、それぞれ直進進入してきた原告の自転車と被告車両が衝突したものであるが、原告の自転車の進路には一時停止の規制がある(証拠略)。
 被告は、原告は一時停止を無視し左方の安全確認を怠って交差点に進入したと主張するが、原告はこれを否認しており、原告が一時停止を怠った事実を認めるに足りる証拠はない(なお、被告は、原告がたばこを吸いながら運転していたとも主張するが、これを認めるに足りる証拠はない。)。他方、原告は、被告がブレーキをかけた痕跡はなく、かなりの速度で衝突した旨主張するが、被告はブレーキをかけたと主張している上、ブレーキをかけなかったことを裏づける証拠もなく、また、被告の走行速度も明らかでないから、過失割合を考慮するに当たって、原告の上記主張を採用することはできない。
 以上によれば、本件事故における原告と被告の過失割合は、原告が40、被告が60と認めるのが相当である。

3 争点(3)(損害の算定)について
(1)治療費関係について
ア 原告は治療費3万4740円を損害と主張するが、これは保険会社が支払った治療費を除く未払治療費と解されるところ(証拠略)、同未払治療費が存することを認めるに足りる証拠はない。また、交通費5万8640円を損害と主張するが、その詳細は不明であるから、これを損害と認めることはできない。

イ 原告が平成15年6月18日から同年7月17日までの30日間入院していたことについては、当事者間に争いがないから、入院雑費4万5000円を損害と認める。

(2)休業損害について
 前記のとおり、原告の事故前の収入は468万9520円であり、また、原告は、本件事故日である平成15年6月18日から症状固定日である平成16年8月24日までの434日間、休業を余儀なくされたものと認められるから(証拠略)、原告の休業損害は、次の算式により、557万6032円となる(なお、原告は、休業期間を平成16年8月30日までと主張するが、症状固定日が同月24日であるから、同月25日以降の損害は逸失利益において考慮されるべきものである。)。
 (算式)468万9520円÷365×434=557万6032円

(3)逸失利益について
 前述のように、原告の基礎収入を468万9520円、労働能力喪失率を40%とし、そして、原告は症状固定時50歳であったことからすると、労働能力喪失期間は17年間とするのが相当であるから、逸失利益は、次の算式により、2114万7859円となる。
 (算式)468万9520円×0.4×11.2740≒2114万7859円

(4)慰謝料について
ア 原告の入院期間は30日間で、通院期間は約13か月間であるから、入通院慰謝料は190万円と認める。

イ 後遺障害慰謝料については、前述のように、後遺障害による労働能力喪失率は40%と認められること、左肩関節の機能障害について、労働能力に影響を与えないものの、運動可能領域の制限が認められること(証拠略)、そして、眼の障害が日常生活に及ぼす様々な支障をも考慮して、800万円と認める。

(5)既払金について
 原告は、自賠責保険からの224万円の支払のほかに、労災保険から157万0814円の支払を受けているが(証拠略)、このうち72万1951円は特別支給金であって、これを損害賠償額から控除することは相当でない。そうすると、原告への既払金は合計で308万8863円となる。

(6)(1)から(4)の合計3666万8891円に、前述の過失割合を考慮すると、被告が負担すべき額は2200万1334円となり、これから(5)の既払金を控除すると、1891万2471円となる。弁護士費用は、認容額に照らし、190万円を損害と認める。
 この結果、原告が被告に対して請求することができる損害額は2081万2471円となる。

第四 結論
 以上の次第で、原告の請求は、主文第1項の限度で理由があるから、主文のとおり判決する。
(口頭弁論終結の日・平成18年9月11日)

   東京地方裁判所民事第27部
       裁判官 齊藤 顕

以上:1,825文字

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