仙台,弁護士,小松亀一,法律事務所,宮城県,交通事故,債務整理,離婚,相続

旧TOPホーム > 交通事故 > 交通事故重要判例 >    

裁判所鑑定心因性視力障害で素因減額が否定された例12

交通事故無料相談ご希望の方は、「交通事故相談フォーム」に記入してお申込み下さい。
平成22年11月 4日:初稿
○「裁判所鑑定心因性視力障害で素因減額が否定された例11」の続きです。
今回は、争点4「損害額」についての裁判所認定で、「Xに認められる損害額は,上記の合計額である4990万2765円をもって相当とする。」と元本だけで約5000万円が認められました。

******************************************

4 争点4について
 以上を前提に,Xについて認められる損害額について検討する。

ア 交通費 3万1123円
 交通費3万1123円については当事者間に争いがない。

イ 通院付添人費用 57万2000円
 Xに右眼視力障害等が認められることは上記認定のとおりであるところ,これにより運転ができない状況が継続したため,息子らに運転を依頼したことはやむをえないものであり,これは本件事故と因果関係ある損害と評価できるから努X主張額全額を損害と認めるのが相当である。

ウ 文書料 3万2266円
 診断書2通及びレントゲン写真はいずれも後遺障害認定手続に必要なものであり,交通事故証明書は本件訴訟提起に必要なもので,いずれも本件事故と因果関係ある損害であることは明らかであるから,X主張額全額を損害と認めるのが相当である。

エ 休業損害 280万円
  Xは,本件事故当時は1人で大工を営んでいたものであるので,甲17号証記載の各自の収入額は,基本的にはXの収入となるものと考えられる(X本人尋問の結果をみても,経費等として支出すべきものはこれといってないと考えられる。X本人41頁。)。そこで,甲第17号証をもとに,例えば2003(平成15)年度(2003年4月~2004年3月)の収入を合計すると906万4151円,事故前1年間(2003年11月~2004年10月)の収入を合計すると1376万0991円となり,実収入との誤差がありうることを考慮しても,X主張の43歳の年間平均給与553万円を優に上回ることとなる。

 よって,休業損害の算定基礎については,Xの主張するとおり,産業計・企業規模計・男性労働者高卒43歳の年間平均給与553万円を基礎とするのが合理的である。
 ただし,甲第4号証によれば,症状固定時は平成17年4月4日と認められるところ,本件事故から症状固定時までの期間は約6か月であるから,休業損害としては,上記5 5 3万円の約5割である280万円をもって相当と認める(Xの主張する症状固定後も長期間にわたって就労できなかったとの点は,逸失利益の認定において考慮すべきものである)。

オ 逸失利益 3356万7376円
 上記1で認定のとおり,Xの右眼には0.05ないし0.06という視力低下及び視野狭窄の障害が認められるところ,これは後遺障害等級においては9級2号の「1眼の視力が0.06以下になったもの」に該当すると認められる。加えて,上記3で認定のとおり,Xの右肩の障害は第10級10号に該当すると認められる。
 そうすると後遺障害等級においては,第13級以上に該当する身体障害が2以上あるときは,重い方の身体障害1級を繰り上げるとされており,Xの障害については8級に繰り上げられることになるところ,障害等級8級の労働能力喪失率は45パーセントとされていることにかんがみ,労働能力喪失率は45パーセントとするのが相当である(なお,Xは,労働能力喪失率を50パーセントと主張するが,Xも本件事故後就労が不可能であったわけではなく,労働能力喪失率はXのように事故前の業務がなしえなくなった者をも想定した上で求められているものと考えられるから,採用しない。)。
 そこで,産業計・企業規模計・男性労働者高卒43歳の年間平均給与額553万円として,症状固定時(44歳)から労働可能年齢である67歳までの23年間(ライプニッツ係数13.489)につきこれを認めるのが相当であり,その額は3356万7376円となる。
 553万円×45/100×13.489=3356万7376円(小数点以下切り捨て)

力 慰謝料 840万円
 通院慰謝料については,その期間が約6か月であることを前提にすべきところであるが,上記認定の負傷状況からして,本件事故直後は本来入院すべきであったほどのものと認められること特に右眼の傷害は日常生活に多大な支障を及ぼすものでありその苦痛も大きいものであったと認められること等を考慮し,140万円をもって相当と認める。
 後遺障害慰謝料については,上記認定のとおりXの後遺障害が併合等級第8級に相当するものであることからして,Xの主張する700万円は優に認められるところであるから,700万円をもって相当と認める。

キ 弁護士費用 450万円
 上記の損害額合計である4540万2765円の約1割である金450万円をもって相当と認める。

ク 結論
 したがって,Xに認められる損害額は,上記の合計額である4990万2765円をもって相当とする。
 4540万2765円十450万円=4990万2765円

以上:2,060文字

タイトル
お名前
email
ご感想
ご確認 上記内容で送信する(要チェック

(注)このフォームはホームページ感想用です。
交通事故無料相談ご希望の方は、「交通事故相談フォーム」に記入してお申込み下さい。


 


旧TOPホーム > 交通事故 > 交通事故重要判例 > 裁判所鑑定心因性視力障害で素因減額が否定された例12