仙台,弁護士,小松亀一,法律事務所,宮城県,交通事故,債務整理,離婚,相続

旧TOPホーム > 法律その他 > 思い出の事件 >    

事務員がヤクザに監禁された事件9

法律その他無料相談ご希望の方は、「法律その他相談フォーム」に記入してお申込み下さい。
平成21年 2月24日:初稿
「事務員がヤクザに監禁された事件8」の続きです。繰り返し記載していますが、この記述は私が弁護士1年生の時に体験した事実を元に構成したフィクションです。30年近く前のことですからその事実に関する記憶も曖昧な部分が多く相当部分が創作です。

○第二B丸が水揚げしたイカの強制競売代金3000万円の分配方法について執行停止仮処分決定を得ていたF社代理人G弁護士と合意が成立し、F社が仮処分申立を取り下げ、K弁護士が苫室地裁のD執行官室に3000万円の競売代金の銀行小切手を受け取りに行きました。

○ところがD執行官はK弁護士に対し、競落人E水産への200万円の返還を約束する確認書を作成して提出しない限り3000万円の銀行小切手は出せないと拒否しました。そして当初から執行に立ち会っていたS事務員に対し貴方もE水産への200万円の返還は確認してくれましたねと詰め寄ります。

○K弁護士は事前にA社専務から、E水産は,普通なら4000万円はするイカを僅か3000万円で競落して自社冷凍庫に保管し既に4200万円で転売先も決めているとの噂があり、問題の200万円を返還する必要はないとの話を聞いていました。

○K弁護士はたとえ200万円返還の話があったとしてもそれは差押債権者A社と競落人E水産の間のいわば民間の取引問題でD執行官には関係ない話で強制執行停止仮処分が取り下げられた以上執行官は競売代金を差押債権者に交付する義務があると強くD執行官に迫りました。それでも小切手交付を渋るD執行官に対しD執行官は何故それ程E水産に便宜を図ってやらなければならないのか、何か弱みでも握られているのではと勘ぐられますよと、一層強くD執行官に迫ると渋々銀行小切手を渡してくれました。

○銀行小切手を受領したK弁護士は,直ちに執行官室を出て同じ苫室地裁内にある弁護士控え室に向かいました。F社G弁護士と待ち合わせていたからです。ところが弁護士控え室に入るところで、E水産代理人と言う大柄でプロレスラーようなガッチリした体格のH弁護士に呼び止められます。H弁護士は、貴方の事務所では執行官に200万円返還すると約束して競売手続を急がせながら、後になって200万円返還の約束を反故にしようとしているではないか、とんでもない弁護士で懲戒手続ものですよとけんか腰で厳しくK弁護士を追求してきました。

○当時1年生弁護士のK弁護士は、「懲戒もの」と言う言葉にびびってしまいましたが、この200万円の返還については色々問題があるようです、今は時間がないので,E社の請求を書面で事務所に送って下さいと逃げを打ちました。しかしH弁護士は執拗に食い下がって離れず、K弁護士はH弁護士の迫力に圧倒され続けました。

○この押し問答をしているところに、F社のG弁護士が入って来て、同じ地元で親しいらしく、H弁護士に声をかけると,H弁護士のそれまで厳しい表情が和らぎ、G弁護士がこの事件の顛末を説明し、K弁護士はまだ1年生のイソ弁でボス弁の指示で動いているだけなので、ここは勘弁して下さいと伝え、ようやくH弁護士の追求が収まりました。K弁護士は窮地を救ってくれたG弁護士と早速確認書を交わして3000万円の銀行小切手を渡し、握手して別れました。

○一難去ってまた一難の窮地が続いたものがようやく終わったと安心して弁護士控え室を出ようとしたら、A社専務が飛び込んできました。例のヤクザ達がS事務員が落とし前を付けていないとのことで、探し回っており、裁判所周辺でもヤクザが何人か見張っているとの告げてきたのです。
以上:1,463文字

タイトル
お名前
email
ご感想
ご確認 上記内容で送信する(要チェック

(注)このフォームはホームページ感想用です。
法律その他無料相談ご希望の方は、「法律その他相談フォーム」に記入してお申込み下さい。


 


旧TOPホーム > 法律その他 > 思い出の事件 > 事務員がヤクザに監禁された事件9