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面会交流実施誠実協力義務違反理由の弁護士に対する損害賠償請求認容例2

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平成28年 7月 8日:初稿
○「面会交流実施誠実協力義務違反理由の弁護士に対する損害賠償請求認容例1」の続きで、平成27年3月27日熊本地裁判決(判時2260号85頁)の裁判所判断部分を2回に分けて紹介します。


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第三 当裁判所の判断
一 証拠により認定できる事実

 上記前提事実に加え、各項に掲げた証拠〈省略〉によれば、次のとおりの事実が認められる。
(1) 原告と被告Y1は、平成19年3月15日に婚姻した夫婦であるが、婚姻直後から原告が暴力を振るうことがあり、夫婦関係が悪化して平成20年9月ないし10月頃、被告Y1が実家に帰り平成21年6月頃まで別居状態が続いた。その後、原告が暴力を振るわないことを約束した上で、原告と被告Y1は同居を再開し、平成22年に長男、平成24年に二男が出生した。

 なお、暴力の内容及び時期については、客観的な証拠がないのでこれを認定することができない。また、被告Y1は、原告から暴言を浴びせられるなど人格を否定されるような扱いを受けたと主張しこれに沿った供述をするが、これを裏付ける客観的な証拠はない。かえって、証拠〈省略〉によれば、別居後とはいえ被告Y1も原告に対してメールで暴言を浴びせていたことが認められることに照らすと、被告Y1が原告に対し恐怖感を抱いていたとは認めるに足りない。

(2) 被告Y1は、原告の言動に不満を募らせ、平成24年10月29日、二男を連れて実家に帰り、別居状態になった。

(3) 被告Y1は、平成24年11月、△△家庭裁判所に対し第一調停事件の申立てをした。
 第一調停事件係属中の平成25年2月から4月にかけて、五回程度、面会交流が実施された。このうち三回は○○で行われたが、被告Y1は、母とともに二男を連れ、休憩も含めて片道約4時間半かけて自家用車で移動した。

(4) 平成25年4月15日、第一調停事件において本件調停が成立した。

(5) 4月20日、○○市内で面会交流が実施された。その際、被告Y1の父が、原告に監護されている長男に対して、「守ってやれんでごめんな」と発言した(以下「4月20日の発言」という。)ことにつき、原告は、同月21日に被告Y1に対して抗議のメールを出した。

(6) 被告Y1は、5月11日、本件調停により面会交流日と定められた第二土曜日であったため、父とともに二男を連れて○○市の原告の実家を訪れたところ、原告は被告Y1から事前に面会交流場所の連絡がなかったことから同日に被告Y1が来訪することはないものと誤解し、長男とともに外出していたため面会交流ができなかった。

(7) 被告Y1は、5月13日、○○家庭裁判所に対し、履行勧告申立てを行った。○○家庭裁判所は、原告に対し、同月27日までに被告Y1と協議を行い面会交流を行うよう勧告した。
 一方、原告も、同月21日、○○家庭裁判所に対し、履行勧告申立てを行った。○○家庭裁判所は、被告Y1に対し、同月30日までに原告と協議を行い面会交流を行うよう勧告をした。

(8) その後、原告と被告Y1は面会交流の日時や場所について協議を行い、6月15日、○○市内(◎◎タウン)において面会交流が実施された。
 その際、被告Y1が長男と手をつないで歩くと、原告は二男を抱いてその後ろを歩いた。

(9) 原告と被告Y1は、メールにより面会交流の場所等を調整し、7月6日正午から午後5時までの間、□□動物園(雨天等の場合は□□児童館)で面会交流を実施することを合意した。
 被告Y1は、前日5日に原告に対して送信したメールにおいて、両親を同行する旨を伝えたが、原告は、被告Y1の父は以前から暴言癖があり4月20日の発言のこともあるので同行するのであれば暴言を反省し改善することを約束する旨の動画をメールに添付して送信することを要求した。これに対し、被告Y1は上記要求には応じられないとして、7月6日の面会交流を拒絶した。

(10) 原告は、被告Y1に対し、7月20日の面会交流について協議を求めたが、被告Y1は、同被告及び二男の体調不良を理由に拒絶した。この間、被告Y1は、被告Y2に相談し、8月2日に委任契約を締結した。

(11) 被告Y1は、8月5日、被告Y2を代理人として、△△家庭裁判所に第二調停事件の申立てをした。また、被告Y2は、同月9日、原告に対して電話で被告Y1の体調不良のため同月10日の面会交流は実施できない旨伝えるとともに、同月12日、受任通知を送付した。また、被告Y2は、原告に対し、第二調停事件の期日において改めて面会交流の方法について話し合いたい旨メールで申し入れた。原告は、被告Y2に対し、被告Y1の体調が悪いのであれば場所は△△市内でいいから面会交流を実施したい旨メールで申し入れた。

(12) 原告は、8月12日までに、○○家庭裁判所に対し履行勧告申立てをした。○○家庭裁判所は、被告Y1に対し、同月25日までに原告と協議を行い面会交流を行うよう勧告をした。これに対し、被告らは特段の応答をしなかった。

(13) 原告は、9月24日、被告Y2に対し、面会交流を実施するよう求めるメールを送信した。被告Y2は、同月30日、原告に対し、面会交流の実施を了承するが、その条件として、①△△市内で実施すること、②原告と被告Y1が直接顔を合わせないよう被告Y2の事務所で子の引渡しをすることを提案するメールを送信した。
 これに対し、原告は、同日、上記提案に対しては直接答えず、7月6日以降面会交流がされていないことにつき被告Y2が関与したのかを質問するメールを送信したところ、被告Y2は、面会交流の件については改めて書面で提案するというメールを返信し、以降メールでのやり取りを打ち切り、専ら書面郵送の方法で原告と連絡するようになった。

(14) 被告Y2は、10月1日、書面により、原告に対し、△△市内(被告Y2の事務所)において面会交流をすることを提案した。
 これに対し、原告は、時間のかかる書面郵送の方法を用いることや、場所を被告Y2の事務所とすることなどの合理性を問いただすメールを送信した。

 被告Y2は、書面郵送の方法を用いる理由は「意見の対立がみられるため、争点を明確化し、適格に解決すべく」(原文ママ)というものであること、場所を被告Y2の事務所とする理由は被告Y1の両親が多忙であるためであるなどと返答し、面会交流に関する協議は、第二調停事件において家庭裁判所調査官関与の上で試行的面会交流をするのが適切であると回答した。
 その後、原告と被告Y2との間で、10月21日までの間、被告Y2がメールを利用しない理由や面会交流の場所をどうするかなどにつき、原告からはメールで、被告Y2からは書面郵送の方法でやり取りがされたが、合意には至らなかった。


(15) この間、△△家庭裁判所は、10月1日、第二調停事件につき○○家庭裁判所に移送する旨の審判をした。ところが、被告Y2が申立書に原告の住所を誤って記載していたため(正確な住所は□□であるが、□□と記載されていた。なお、郵便局の取扱いでは、普通郵便については住所に多少の誤記があっても配達できるが、書留郵便等においては正確な住所を記載しない限り配達できない。)、原告に審判書を送達するのに時間を要した。被告Y2は、本件調停調書の記載等から原告の正確な住所を容易に認識することができる状態にあったが、それまで普通郵便は誤記した住所にも届いていたため、原告の住所を誤解していた。

(16) 被告Y2は、10月21日以降、原告に対して書面郵送の方法も含め連絡をしなかったので、原告は、同月31日、○○家庭裁判所に対し再度履行勧告の申立てをした。○○家庭裁判所は、被告Y1に対し、11月15日までに原告と協議を行い面会交流を行うよう勧告をした。これに対し、被告らは特段の応答をしなかった

(17) 被告Y2は、11月12日、△△家庭裁判所に対し住所訂正の上申書を提出し、同月17日、原告に対し移送審判が送達された。

(18) 原告は、12月10日、本件訴えを提起した。(当裁判所に顕著な事実)

(19) 平成26年1月23日の第二調停事件の第一回調停期日において、原告と被告Y2ないしその復代理人との間で面会交流について協議がされ、同年2月1日に○○市内で面会交流が実施された。


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