平成18年 1月15日(日):初稿 |
○私は幼児時代に煩った慢性中耳炎のため、現在身体障害第6級の難聴であり、補聴器無しでは会話も厳しい状況ですが、この状況になる以前の30代後半位まではギターを趣味として毎日一定時間ギター練習をしていました。 ○特に1回目の結婚に失敗し、最愛の子供と別れて侘びしい独身生活を送っていた30代半ば頃は、たった一人の家に帰ってもすることが無く、一人侘びしくギターをつま弾き、傷心を慰めていました(^^;)。 ○この頃の練習をビデオに記録したものの一つに『影を慕いて』があります。この演奏時は別離の悲しみのまっただ中にあった35歳でした。古賀政男先生の不朽の名作『影を慕いて』の2番の歌詞の「わびしさよ せめて傷心(いたみ)の なぐさめに ギターをとりて 爪びけば どこまで時雨 ゆく秋ぞ トレモロ淋し 身は悲し」は当時の私の心境にピッタリで、繰り返し練習したものでした。 ○悲しみのどん底にあるときに、更に悲しい曲を演奏したら、益々悲しみが深くなり、終いには人生に嫌気がさして、生きる意欲も失うのではと思う方もいるかも知れません。しかし、不思議なもので、当時自分の心境にピッタリの『影を慕いて』を懸命に演奏することで、うまく表現できませんが、悲しみが客観化されてきました。 ○表現力乏しいためうまく表現できないのですが、悲しいときに悲しい曲を演奏することで、悲しみを客観的に見つめることが出来ると言うか、悲しみをはき出すことで悲しみから脱する、要するにガス抜きというか、兎に角、負けるなよと自分で自分に言い聞かせる心の余裕を持つことが出来るようなったのです。 ○その意味で私は『影を慕いて』に特別の思い入れがあり、ギターと古賀政男先生の不朽の名作『影を慕いて』にはただただ感謝しています。 ○この私の人生データベースHP作成のため昔ビデオに録画したギター練習風景を動画ファイル化してパソコンで簡単に鑑賞できるようになってから、もう一度ギターに挑戦する意欲が起きてきましたが、昨年、思わずアクシデントでギターを弾くのに重要な小指を骨折し、しばらくギター練習から遠ざかっていました。 ○私は、RU(ライジングアップ)と言う異業種交流グループに20年以上所属していますが、その中のSさんは、私の想像もつかない厳しい人生体験をしながらもジャズに真摯に打ち込み、ジャズバンドを組織して高度な演奏技術で皆さんを楽しませてくれます。 私も彼に刺激を受けて今年こそは少しはギターに打ち込みたいと思っているところです。 以上:1,030文字
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