平成26年10月 5日(日):初稿 |
○ちと古いニュースになりますが、「尾行、脅迫も…弁護士が危険な日常を暴露し中居正広も唖然」と言うニュースがネット上に流れました。このニュースによると、弁護士は、尾行されることが良くあり、常に尾行対策をとっており、過去に尾行の結果、殺害された弁護士も2人おり、更に身を守るために催涙スプレーを事務所に置いてあるとのこと。これを読んだ私も、「唖然」としました(^^)。 ○同じ「唖然」でも、中居正広氏の「唖然」とは異なる「唖然」です。中井氏の「唖然」は、弁護士ってそんなに危険な仕事なのかとの驚きの「唖然」ですが、私の「唖然」は、「そんな馬鹿な」と言う「唖然」で、弁護士100人中99人は私と同じ「唖然」を感じると確信しています。 ○それでなくても弁護士志望者が激減しているところ、このようなニュースを本気にされたのでは、弁護士志望者は益々減るのではと懸念されます。A弁護士は、わざわざテレビで告白しているのですから、彼にとっては真実を述べたと思われます。しかし、「尾行の結果、弁護士が2人殺害された」との報告は全く不正確です。近年、殺害された2人の弁護士は、一人は事務所を訪れた相手方に、一人はかつての自分の依頼者に自宅を襲われ、殺害に至りました。 ○弁護士をやっていると確かに「事件・事故を扱っていると、やっぱり恨まれて」ということは多少はあります。しかし、「殺されるまで行っちゃう」なんてのはごくごく希な例と思われます。「弁護士はよく尾行される」なんてのも、「えっ、ほんまかいな?」と言うのが私の感想です。A弁護士は、特殊宗教関係の事件を良く扱い、テレビにも良く出演する超有名な弁護士で、特に特殊宗教関係事件の相手方は、普通ではない方が多くて、「尾行」されることも良くあり、身の危険を感じることも良くあると思われます。 ○しかし、それが弁護士一般の様にニュース報道が流されるのは問題です。私のようなごく一般的な弁護士は、自分が知らないだけかも知れませんが、尾行されるなんてことはなく、また、事件の相手方から、身の危険を感じる程の脅迫を受けることもありません。弁護士は、そんなに危険な仕事ではありません。A弁護士のように常に身の危険を感じる程の有名弁護士になれる確率は微々たるものです。弁護士志望の若い方はこんなニュースに惑わされないで頂きたいものです(^^)。 ********************************************** トピックニュース 2014年09月18日07時00分 16日深夜放送の「中居正広のミになる図書館」(テレビ朝日系)で、弁護士であることの危険が暴露された。 この日の番組に出演した弁護士のA氏は「弁護士はよく尾行される」と告白。弁護士は、人の悩みを解決する職業のため「依頼者の利益になれば相手方から憎まれるし、相手方に裁判起こされて負ければ依頼者から憎まれる」とA氏は語った。 A氏によれば、逆恨みにより尾行されて自宅を見つけられその後、脅迫状が送られるケースもあったのだという。 ところが、A氏は脅迫罪で告訴したものの、警察官に「Aさんは脅迫されても怖くないでしょ」「それだと罪にならない」などと言われ、A氏の事務所の事務員が脅迫されたことについて告訴したという。 また、A氏は「尾行の結果、殺害されることもあるわけですよ」と語り、知り合いの弁護士がこれまでに2人殺されていると暴露し、スタジオからは驚きの声があがった。 「事件・事故を扱っていると、やっぱり恨まれて、殺されるまで行っちゃうわけですよ」と語るA氏は「狙われたらおしまい」だと言い、いつも尾行については気を付けていることも明かした。 A氏は、自分の歩いている後ろは必ず見るようにし、またできるだけ徒歩ではなくタクシーを利用し、その際も尾行しているクルマがないかを確認するのだと、尾行対策を語った。 また、弁護士のB氏も、事務所の前で待ち伏せされて殴られた経験を告白するなど、番組に出演した弁護士からは次々と危険な体験談が語られた。 その後A氏は、身を守るため事務所に置いてあるという催涙スプレーを披露。MCの中居正広が「実際にちょっと出してもらえます?」と訊ねたが、A氏は「出せないですよ」と拒否。「この中で(人が)倒れます」「粘膜をやられるので立ってられない」などと説明すると、中居も唖然とした様子だった。 以上:1,797文字
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