平成21年11月13日(金):初稿 |
○平成21年11月12日、法務省は平成21年度旧司法試験合格者92人を発表しました。平成21年度新司法試験の合格者数は2043人でしたから、新旧併せて合格者数は2135人でした。平成20年度合格者数は、新司法試験2065人、旧司法試験144人の合計2209人でしたから、合計で74人合格者数が減ったことになります。 ○平成21年旧試験受験者数1万5221人中、僅か92名の合格者は合格率僅か0.6%と正に針の穴を通すような狭き門でした。左図は、桐ファイル化した合格者一覧ですが、我が東北大学は平成20年2名から平成21年3名と1名増えています。北海道大学が4名から6名に増えているのに比較すると悔しいところですが、多くの大学が合格者数を減らしているところ増やしているのですから立派なものです。 ○旧司法試験は、大学の教養課程さえ修了していれば、1次試験(教養試験)が免除され、2次試験(法律試験)は誰でも何回でも受験できる広く門戸が開かれていた試験でした。それ故、働きながらでも苦節10数年で合格する人も多く居ました。ところが新司法試験は、大学を卒業した上、更に原則3年も高い授業料を払って法科大学院を終了しなければ受験できなくなり、且つ、5年以内に3回という大きな受験制限がつきました。 ○要するに貧乏人や、身体に障害を抱える人の受験が大変厳しいものになりました。私は合格者を増やすことには基本的に賛成ですが、このように大きな受験制限をつけて受験自体の門戸を制限することには反発を感じていました。旧司法試験は平成22年で終了しますが、平成23年からは司法試験予備試験合格で法科大学院卒業に代わる司法試験受験資格を得ることが出来ます。この予備試験には受験制限はつけず広く門戸を開放して頂きたいと思っております。 ***************************************** <旧司法試験>合格率は過去最低0.60% 11月12日19時3分配信 毎日新聞 法務省は12日、09年度の旧司法試験の合格者数を92人(男性76人、女性16人)と発表した。前回より52人減り、合格率は0.60%で過去最低だった。合格者の最高年齢は49歳で、平均は29・48歳。出身大学別では▽東京大20人▽早稲田大15人▽中央大10人▽慶応大9人--など。 法科大学院修了者を対象にした新司法試験が06年から始まり、旧試験は合格者数を段階的に減らしながら10年度まで並行実施する。今年度の新試験の合格者は2043人。新旧合わせた合格者数は2135人で前年を下回った。 以上:1,071文字
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