平成18年 7月13日(木):初稿 |
○弁護士白書2004年版で公表された数字から「弁護士はお金持ちか否か-弁護士収入実態」と題して弁護士の売上金額、申告所得金額のアンケート調査結果報告を紹介しておりました。弁護士白書2005年版には、弁護士の売上金額、申告所得金額のアンケート調査結果報告はなく、弁護士数の相対比較が紹介されています。 ○この弁護士白書2005年版での平成16年12月31日現在弁護士数の相対比較を私なりにまとめてみます。 1.国民一人当たり弁護士数6030人 全国民数1億2788万人中の弁護士数は2万1174人で日本国民一人当たりの弁護士数は6030人です。 2.各県別弁護士一人当たり人口数比較 1位青森県3万3000人に対しラスト47位東京1206人で実に27倍の開きがあります。 青森県は慢性的弁護士過疎に悩まされ弁護士招致に熱心ですがなかなか弁護士数が増えないところ東京は増える一方で今後増加する弁護士も東京集中が予想されています。 東北の青森が1位ですが、4位岩手県2万4911人、6位福島県2万3663人、8位秋田県2万2288人、9位山形県2万2236人と東北6県の内5件がベストテン入りしているのにも拘わらず、我が宮城県は1万0220人で第40位(ビリから8番目)で、弁護士数は全国レベルでは東京集中ですが、東北6県レベルでは仙台集中と言えます。 弁護士過疎地は地方が多いと思っていたところ、意外にも関東の茨城県が2位で2万8498人です。茨城県の人口は約297万人のところ弁護士数は106人で、宮城県の人口約235万人のところ弁護士数232名で相当の差があります。茨城県県庁所在地水戸市は宮城県県庁所在地仙台市と勝とも劣らない歴史のある町ですが、何故これほど弁護士が少ないのか不思議です。茨城県と同じ関東の群馬県は30位の1万4317人で茨城県の半分です。 3.弁護士会別弁護士一人当たり裁判所別年間民事事件数 平成16年1年間の弁護士一人当たり民事裁判事件数ですが、ここでも青森県がダントツ1位で358件もあり、ラスト50位東京三会18件の実に20倍の事件数です。我が仙台(宮城県)は42位の110件で青森県の3分の1以下です。茨城県は13位の221件で宮城県の2倍あるところ、同じ関東の群馬県は44位の107件です。(裁判事件全てに弁護士がつくとは限らず、弁護士がつくのは半分以下ではないかと推測しています。) 東京は弁護士一人当たりの人口数1206人で民事裁判事件数も僅か18件しかなく、弁護士がひしめき合っているはずですが、大きく稼いでいる弁護士は東京が圧倒的に多く、やはり日本の中心地は経済の中心地で裁判外事件数が多くあり、弁護士にとっての魅力は大きいと思われます。 しかしこうしてみると弁護士過疎地がまだまだ多そうで私も仙台で食えなくなったら過疎地に移ろうかと思っているところです(^^;)。 以上:1,189文字
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