平成17年 4月 1日(金):初稿 平成17年 5月15日(日):更新 |
○いつの間にか今年も四半期を経過し平成17年度になっています。 この3ヶ月間の最大のイベントは平成17年3月7日からの6日間のサンフランシスコ視察旅行でした。私にとって初めてのアメリカ旅行でしたが、参加してホントに良かったと思っています。最大の成果はサンフランシスコ裁判所での法廷を通じてアメリカ民主主義の活力を肌で感じ取れたたことです。 ○国の仕組みは人類の長い歴史の積み重ねによって徐々に形作られてきたもので、ここがおかしいと思われていたことが徐々に改善され現在の形になっていますが、少なくともアメリカの法廷は日本より進んでいると確信しました。 ○裁判公開の原則は密室裁判の弊害をなくすため衆人環視の下に曝して裁判手続を行うものですが、その手続内容が良く判らなければ絵に描いた餅です。大きな法廷において傍聴席からは、裁判官が何を言っているか判らないボソボソ声で話す裁判風景が日本では当たり前です。 ○しかしこれでは傍聴席から衆人環視の下に曝した裁判即ち公開の裁判とは言えません。傍聴席からその内容がハッキリ判らなければ監視のしようがないからです。 「環視」とはただ周りから取り巻いてみるだけですが、更に進んで傍聴席から「監視」即ち(悪いことが起こらないように)番をして見張ることが出来るようにならなければ、真の意味の公開裁判とは言えません。 ○「監視」実現のためには裁判内容の情報保障が必要不可欠です。この裁判内容情報保障のためサンフランシスコ裁判所の法廷では、各当事者がマイクをきっちり使って大きな声で話し、傍聴席からハッキリ聞き取れるように努力して裁判手続を行っていました。正に傍聴席を意識した裁判でした。 ○サンフランシスコ裁判所には更に難聴者のためにワイヤレス赤外線ヘッドホンシステムが設置され難聴の方がヘッドホンで裁判内容を懸命に聞き取っていました。 更に傍聴席にはコーヒー紅茶ペットボトルにパンやクッキーが置かれ自由に飲み食いが出来、リラックスして傍聴できるように工夫されていました。 ○難聴者にまで配慮して、裁判公開の原則を貫くアメリカに比較し、日本の法廷は傍聴席に内容が判るようにするとの意識が欠如しているとしか思えません。裁判公開の原則は大日本帝国憲法にも定められていたのですが。 以上:935文字
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