平成19年 6月30日(土):初稿 |
○livedoorニュースを取っていますが、ドアスポ第228号(ドア日新聞増刊号)の今週のお役立ち情報に 自己破産だけは絶対やめて下さい。借金返済のカラクリ教えます! とのリンク記事があり、開いてみました。 ○すると「ローン返済が1/3になるケースも!借金返済徹底ガイド」と大書きされて、自己破産について以下のようなデメリットを強調する記事が掲載されていました。 □自己破産のデメリット 免責されれば借金がなくなる自己破産。しかしその反面、家族や仕事など生活しづらくなるデメリットがあるのも事実です。 □資産を処分される 自動車・持ち家などが対象となり、不自由な生活を強いられるケースも。 □官報・破産者名簿への記載 官報・本籍地(市町村)の破産者名簿に記載され、自己破産が公になります。 □クレジットカードの制限 買い物などが制限されます。配偶者にこれでバレたということも聞きます。 □返済義務は連帯保証人に 人間関係に歪みを生む原因になる恐れがあります。 ○要は自己破産手続を取ると大きなデメリットがあるので、サラ金よりはやや金利の安いクレジットローンを利用してサラ金債務を一本化して支払を継続した方がよいですとの、クレジット会社の宣伝でした。サラ金にせよクレジットにせよ、お金を売って利ざやを稼ぐ商売ですので、サラ金の高い利ざやのお金より、クレジットのやや安い利ざやのお金を買って下さいと言うことで、借金の勧めには変わりません。 ○一般に弁護士は上記自己破産のデメリットについては以下のように説明します。 □資産を処分される 自動車・持ち家などが対象となり、不自由な生活を強いられるケースも。 持ち家を維持したいときは個人再生手続が一番、自動車は査定額が20万円以下なら所持が可能。20万円以上の場合は、身内に売却して破産手続費用を作り、その後は身内から賃借することも可能です。 □官報・破産者名簿への記載 官報・本籍地(市町村)の破産者名簿に記載され、自己破産が公になります。 官報は普通の人の目に触れることは殆ど無く、破産者名簿は第3者が見ることは出来ず、これで破産したことが判ることは先ずありません。 □クレジットカードの制限 買い物などが制限されます。配偶者にこれでバレたということも聞きます。 破産手続を取ることによる殆ど唯一の実質的不利益はクレジットが利用できなくなることです。しかし安易に借金して物を買うから破産に至るのであり、これからは物を買うときはお金を貯めて買うという大原則に戻りましょう。配偶者に内緒で借金を続けるといずれ夫婦仲も破綻します。 □返済義務は連帯保証人に 人間関係に歪みを生む原因になる恐れがあります。 本人が支払えなくなったときに備えて連帯保証人をつけるのですから、貴方が破産した以上、連帯保証人に支払って貰うのは当然です。但し、破産決定後の貴方の収入は自由に処分できます。迷惑をかけた連帯保証人にどのように償うかは貴方の自由です。 ○確かにクレジットから新たに多額のお金を借り入れてサラ金等の債務を一本化して返済を継続すれば、ブラック扱いにもならずこれまで通りのクレジット生活は可能ですが、そのクレジット返済に行き詰まり、また別なサラ金から借りては多重債務に陥り弁護士事務所に来る方が山のように居ます。債務一本化は慎重に判断した方がよいでしょう。 以上:1,366文字
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