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2016年05月15日発行第173号”弁護士のキャッチコピー”

平成28年 5月16日(月):初稿
横浜パートナー法律事務所代表弁護士大山滋郎(おおやまじろう)先生が毎月2回発行しているニュースレター出来たてほやほやの平成28年5月15日発行第173号「弁護士のキャッチコピー」をお届けします。

○中学生か高校生の頃、カッパブックスとして発売された三島由紀夫氏著作「葉隠入門」を購入して読んだ記憶があります。しかし、「葉隠」の原作者名山本常朝なんて名前も全く覚えておりませんでした。当然、「葉隠入門」の中身も、殆ど覚えておりません(^^;)。

○「武士道と(云ふ)は、死ぬ事なりと見つけたり」とは、僅かに記憶に残っておりましたが、その意味について深く考えたこともありませんでした。ウィキペディアによると、「葉隠は死を美化したり自決を推奨する書物と一括りにすることは出来ない。葉隠の記述は、嫌な上司からの酒の誘いを丁寧に断る方法や、部下の失敗を上手くフォローする方法、人前であくびをしないようにする方法等、現代でいうビジネスマナーの指南書や礼法マニュアルに近い記述がほとんどである。」とのことです。

○この言葉について、大山先生の解釈は、「今、死ぬつもりでやってみろよ!」とのことですが、三島氏の「葉隠入門」をもう一度読んで三島氏の解釈を勉強してみたくなりました。

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横浜弁護士会所属 大山滋郎弁護士作

弁護士のキャッチコピー


前号で、親鸞聖人のお言葉(善人なおもて往生をとぐ。いわんや悪人をや。)はキャッチコピーだという話を書きました。キャッチコピーの場合、理詰めで内容を追及されると、おかしなところが出てきます。しかし、自分の一番伝えたいポイントを、一番伝えたい人に届けることができるんです!

例えば、山本常朝大先生の「葉隠」の、この言葉です。「武士道と云ふは、死ぬ事と見つけたり。」

理詰めで考えれば、確かに変な言葉です。「すぐに諦めて、自殺するのが武士かよ?」「犬死するのが武士かよ!」なんて批判されることになります。しかし、300年前の武士達も、現代の私達も、9割の多数派は、なんだかんだ理屈を述べて、頑張るべきときに頑張らない人達なんです。そういう多数派の人達に向けて、「いつやるの?今でしょう!」「今、死ぬつもりでやってみろよ!」と突き付けたのが、常朝の言葉のはずです。(と、分かっていても私なんか、何だかんだ理屈をつけて、さぼってばかりですけど。。。)

考えてみますと、本の題名なんか、まさにキャッチコピーです。一冊の本には、様々な内容が入っています。それを、「正確」に表現する題名をつけようなんてしてはダメです。当たり障りのない、詰まらない題名になってしまいます。その本を読んで貰いたい読者に向けて、一番心に残る内容を「題名」とするわけです。

10年程前に、「負け犬の遠吠え」なんて本がベストセラーになりましたよね。高齢未婚女性の生活を面白おかしく書いた本です。この本について、内容を「正正確に」反映させた題名にしようなんて考えると、こんな感じになります。「都市部における高学歴・高収入・高齢未婚女性の生活と意見」こ、これじゃ、学術論文みたいです。ベストセラーにはなりませんね!

しかし、弁護士の場合、「正確」が大好きな人が多数派です。理詰めで突っ込まれるような文章は、間違っても書きたくないという人達なんです。確かに、裁判所などに提出する文章なら、それも一理あるでしょう。しかし、世間の人に訴えるべき文章も、「正確」にするために、長々と説明したうえ、それでも足りずに「脚注」までつけちゃう人が沢山います。「誰」に向けて「何」を伝えたいのかという、目的意識がそもそもないとしか思えないんです。

私は、15年程サラリーマンをしてから、弁護士になりました。それだけに、弁護士という人達が、世間の常識から外れているように思えたのです。そんな私が、独立開業以来、座右の銘とし、若手弁護士にも勧めている、自作?のキャッチコピーがこれです。
「弁護士と云ふは、サービス業と見つけたり!」

これに対して、「弁護士の社会的な意義を分かっていない!」なんて批判をされても困るんです。お客様からお金を頂いているのに、お客様に対してまだまだ配慮が足りない9割の弁護士(私も含めて)に対しては、とても役に立つキャッチコピーだと信じています!

このニュースレターの題名を「企業の常識弁護士の非常識」としたのも、同じような問題意識からです。会社勤務のときに学んだ「企業の常識」と比べて、多くの弁護士達の考えは「非常識」としか思えませんでした。

「企業の常識」の立場から、「弁護士の非常識」を正したかった!そうは言いましても、現実のニュースレターの内容は、そんな凄いものじゃなくて、弁護士生活について、当たり障りなく書いてるだけです。これじゃ、題名を変えた方が良さそうですね。
「負け犬弁護士の遠吠え」なんてどうでしょうか?

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◇ 弁護士より一言

先日、中学3年生の娘から、いきなり聞かれました。
「パパは生きていて、何が楽しいの?」
い、いきなりそんな質問ですか。ううう。。。

考えてみたところ私の正直な回答は、「仕事が早く終わったときに、『世間の人はまだ働いているな!』と思いながら、ビールを飲むこと!」だと、思い至ったのです。しかし娘には、「事件がうまく解決して、お客様の笑顔を見ることだよ。」と答えておきました。
以上:2,262文字

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