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平成26年 1月 2日(木):初稿 |
○横浜パートナー法律事務所代表弁護士大山滋郎(おおやまじろう)先生が毎月2回発行しているニュースレター出来たてほやほやの平成26年1月1日発行第116号「弁護士の川柳教室」をお届けします。 ○昔、ある女性から、「弁護士なんてのは愛想良くしていればお客さんは来るんじゃないですか」と言われたことがあり、ホントにそうだなと思ったことがあります。この「愛想良く」は、弁護士家業に限らず全ての接客・サービス業に通じる極意です。大山先生に,初めてお会いしたときは、一見、余り愛想は良くないなと思いました。しかし、その後、メールのやり取り等で交流を続けている内に、表面的にチャラチャラした愛想は余り良くなくても、シッカリと人間を見据え、その時々の状況に的確に対応した配慮の出来る「根源的的愛想」の良い方と判り、これも商売繁盛のコツなんだろうなと勉強させて貰っています。 ○私が弁護士になった30数年前は、弁護士は普通の商売人ではないのだから、威厳を保つことが重要で、チャラチャラ愛想を良くするなど以ての外との風潮もありました。しかし、実際、「流行っている」と言われる弁護士は、明るく気さくで愛想の良い方が多く、弁護士だって詰まるところ人気商売と実感していました。実際、当時、仙台弁護士会で最も稼いでいると噂され、新人弁護士の前ではいつも厳めしい表情の方が、お客様を前にすると満面笑みをたたえた愛想の良い表情に豹変したのが強く印象に残っています。 ○昭和57年5月独立の際は、恩師から、弁護士なんてのは、経営の安定しない水商売であり、「バー小松」を経営すると自覚して、お客様を大事にしなさいとアドバイスされました。建前論はどうでも、弁護士稼業だって、所詮客商売であり、お客様に好かれることが大事であり、そのため愛想良くすべきことは多くの弁護士が自覚していたようにも思えます。 ○江戸時代は、訴訟沙汰が結構多かったと言うことは聞いていましたが、その中には不倫相手への損害賠償請求事件もあり、相場が江戸で7両2分、大阪で5両2分ということは初めて知りました。流石、博学の大山先生です。ネット検索すると「法律についてのエトセトラ」の「江戸時代の不倫 慰謝料」に、「江戸時代では不倫 慰謝料は七両二分であり、これはかなりの高額であり、不倫はあまり割りの合わないことだった」との記述が出てきます。江戸時代は、不義密通打ち首獄門とばかり覚えていましたが、民事損害賠償請求もあったということで大変勉強になりました(^^;)。 ○「ご内儀が 小判と寝たと おぼし召せ」なんて考え方は、まるで「美人局」公認みたいなもので、余り大っぴらには言えませんが、間男への損害賠償請求に汲々とするご亭主への戒めには使えますね。 ******************************************* 横浜弁護士会所属 大山滋郎弁護士作 弁護士の川柳教室 新年おめでとうございます。 人間は、歳をとると笑う回数が減っていくそうです。 10歳のときは、1日に10回は声を出して笑うのに、50を過ぎると、10日に1回も笑わなくなるということです。他人のことは言えません。私なんか、声を出して笑うのは、嫌いな人が不幸になった話を聞くときくらいです。(おいおい!) 本年最初のニュースレターくらい、当たり障りなく笑って貰える内容にしたい! ということで、今回は「川柳」にしたのです。 笑うと言えば、弁護士として開業したときから、「もっとお客さんに、笑顔で対応した方が良いわよ。」とに言われていたんです。しかし、女性の方が、愛想笑いが得意なのは、江戸時代から変わっていないようです。男は、そんなに簡単に笑えないんだ!と言いたくなるのは、私だけではなかったんです。 あいさつに 女は無駄な 笑いあり とまあ、こんな風に女性の悪口みたいなことを言う男には、ろくなのがいませんね。江戸の昔から、もてない男ほど、女性の悪口を言うようです。 あんなのに それは女の 惚れるもの 「何であんな奴がもてるんだ。本当に女は見る目がないなあ。俺の良さが分からないのか!」って感じです。でも、こういうのは、弁護士の世界でもあるんです。「何であんな弁護士に、依頼が沢山くるんだ。本当に客は見る目がない!」なんて思っている弁護士は相当いるのです。は、恥ずかしい。。。 弁護士なんかしていますと、かなりドロドロした事件も来ます。配偶者の不倫相手を、何とかとっちめて欲しいなんて依頼もあるんです。当然のことですが、こういう事件は江戸の昔からあったですね。江戸時代の、不倫相手への損害賠償金額ですが、江戸では7両2分、大阪では5両2分と相場があったそうです。(江戸と大坂で金額が違いますが、こういう違いって、現代の東京と大阪での損害賠償金額でもあるんです。どうでもいいことですけど。。。) ご内儀が 小判と寝たと おぼし召せ 奥さんの不倫に腹を立てている亭主へのアドバイスです。考えてみますと、私を含め現代の弁護士も、似たようなアドバイスをしている気がします。 うちの事務所では、刑事事件もやっています。加害者の親からの依頼も相当数あります。初めての事件ならよいのですが、中には「これ以上尻拭いを止めて、自分で責任をとらせた方が良いですよ。」なんて、思わず言ってしまいたくなる事件もあります。 「うちの息子は、本当は良い子なんです。私たちが助けてやらないと、刑務所に行くだけだって言うんです。そんなことになったら、どうするんですか?」 お袋を 脅す道具は 遠い国 弁護士として、裁判では何とか依頼者を勝たせたいと思っています。しかし結果が付いてこないときもあります。そんなときには、どうしても負け惜しみを言いたくなるのです。「判決の方が間違っている!!」 定跡は こうだと負けた 方が言い こんなことばかり言っていると、お客様から、「00弁護士にお願いしたときには、こんな風にうまく解決したんですよ」なんて言われそうです。 叱らずに 隣の嫁を 誉めておき お客様に呆れられない様、今後も修行して参ります! ******************************************* ◇ 弁護士より一言 誰もが知っている川柳というと、これですね。 屁をひって おかしくもない ひとり者 この句の意味ですが、若いころは不思議に思っていたんです。「一人者がおならをしても可笑しくないのは分かる。でも、二人なら可笑しくなるものでもないだろう。」と、こう考えてたんです。 ところが、当時幼稚園に行っていた娘たちの前でおならをしたときに、みんなお腹を抱えて笑い転げてくれたんです。そうか、おならとはこんなに可笑しいものかと感動したのです。ところが、最近娘たちの前でおならなんかしようものなら、凄く冷たい目で見られるようになりました。ううう。。。 本年も、どうかよろしくお願いいたします。 以上:2,831文字
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