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”NHKクローズアップ現代-犯罪被害者の現実”鑑賞雑感

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令和 4年12月 2日(金):初稿
○令和4年11月30日午後7時30分からNHKクローズアップ現代「賠償金が支払われない?犯罪被害後の“経済面”の厳しい現実」を鑑賞しました。犯罪被害者学の権威琉球大学法科大学院教授で弁護士齋藤実氏がゲスト出演すると聞いたからです。同氏は、仙台地方裁判所配属司法修習生として当事務所で弁護修習をされた方で、弁護士になってからは当事務所で扱う関東地方の事件の協力を頂き、助けて頂いています。

○ゲスト出演の齋藤実弁護士は、犯罪被害者学の権威だけあって、桑子真帆アナウンサーの質問に的確によどみなく答えていました。その中でドイツでは、犯罪被害者の医療費はほぼ無償で、住宅改築も国が担い、補償金は年金制度を取り、ノルウェーやスウェーデンでは、国が加害者に代わって損害賠償を立て替え、加害者への回収も行っていることは、今回、初めて知りました。犯罪被害が生じることは国が犯罪を防げなかったことであり、被害者への補償は国の責任と捉える国もあることに感動しました。

○日本でも「犯罪被害者基本法」が制定されて犯罪被害者に対するある程度の経済的支援が実施されているとのことですが、まだまだ不十分とのことです。「一家で暮らすマイホームが突然、銃撃事件の現場に」との紹介事例は、子供2人が自宅で暴力団員に殺害され、且つ、加害者暴力団員はその場で自殺し、自宅は殺害及び自殺現場となり血痕も残り、住めなくなっても住宅ローン支払を継続しているとの悲惨なものでした。遺族は町営住宅入居を希望したら暴力団員が関係する事件でほかの住民の安全が保障されないと入居を拒否されたとのことで、理不尽この上ない扱いを受けています。

○クローズアップ現代での事例を何件か見て、被害者の経済的支援は極めて重要と痛感しました。交通事故被害者が死亡した場合は、自賠責保険で、原則3000万円が保障されており、万が一、自賠責保険をかけていない加害者の場合は、国が自賠責保険と同様の保障する仕組みになっています。しかるに交通事故よりも遙かに悲惨な殺人事件でも十分な支援がなされていない現状は極めて不合理です。このところ、旧統一教会の被害者の救済が強く叫ばれ、被害救済の法律案も上程されていますが、世の中には旧統一教会の被害だけではなく、多くの犯罪被害者がいます。国による損害賠償金立替制度も含めた犯罪被害者を手厚く支援する制度が必要と痛感しました。
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