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罰金の分割支払は認められない-但し延期納付が認められる?

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令和 3年 3月18日(木):初稿
○久しぶりに刑法の話題です。道路交通法違反事件で50万円の罰金刑を受けたのですが、現在無職で貯金もなく、来月から就職が決まり、毎月2万円程度の支払は可能なので、50万円の罰金を毎月2万円の分割支払にすることはできませんかとの質問を受けました。刑事事件は、10数年扱っておらず、昔の知識では、罰金の分割支払は認められていないはずで、現在どうなっている調べてみますと回答してネット検索で調べました。

○すると法務省HPに罰金等徴収金について、最終改正令和2年3月31日法務省刑総訓第3号(令和2年4月1日施行)徴収事務規程が出てきました。以下、その備忘録です。
先ず刑法の復習です。罰金は刑法の規定では上限がありません。
第9条(刑の種類)
 死刑、懲役、禁錮こ、罰金、拘留及び科料を主刑とし、没収を付加刑とする。
第15条(罰金)
 罰金は、1万円以上とする。ただし、これを減軽する場合においては、1万円未満に下げることができる。


○次に罰金等徴収金についての徴収規程関連条文です。

第1条(目的)
 この規程は,罰金,科料,追徴,過料,没取,訴訟費用,費用賠償,仮納付,犯罪被害者等の権利利益の保護を図るための刑事手続に付随する措置に関する法律(平成12年法律第75号。以下「犯罪被害者等保護法」という。)第17条第1項の費用又は民事訴訟法(平成8年法律第109号。以下「民訴法」という。)第303条第1項の納付金(以下「徴収金」という。)の裁判の執行に関する事務の取扱手続を規定し,これを取り扱う職員の職務とその責任を明確にし,もってその事務の適正かつ迅速な運用を図ることを目的とする。

第10条(罰金等の裁判の執行指揮)
 罰金,科料,追徴,過料,費用賠償,犯罪被害者等保護法第17条第1項の費用若しくは民訴法第303条第1項の納付金に係る裁判が確定したとき,又は没取に係る裁判があったときは,徴収担当事務官は,裁判書の原本又は謄本及び関係資料等に基づき,徴収金指揮印票(様式第2号)を作成し,検察官の指揮印を受けるとともに,検察システムにより当該裁判の執行指揮に関する事項を管理する。
2 仮納付の裁判があったときは,徴収担当事務官は,徴収金指揮印票(仮納付)(様式第3号)を作成し,検察官の指揮印を受ける。

第15条(督促)
 徴収金が納付期限までに納付されなかったときは,検察官は,必要に応じ,徴収担当事務官をして納付義務者に対し,納付書を添付した督促状(甲)(様式第8号),督促状(乙)(様式第9号)その他適宜の方法によりその納付を督促させる。
2 前条第4項の規定は,前項の場合に準用する。

第16条(一部納付の申出等)
 徴収金について納付義務者から納付すべき金額の一部につき納付の申出があった場合において,徴収主任は,事情を調査し,その事由があると認めるときは,一部納付願を徴して検察官の許可を受けるとともに,検察システムによりその旨を管理する。
2 徴収金が送付された場合において,その金額が納付すべき金額の全部に満たないときも,前項と同様とする。ただし,この場合において,やむを得ない事情があるときは,一部納付願はこれを要しない。

第17条(納付延期の申出等)
 徴収金について納付義務者から納付延期の申出があった場合において,徴収主任は,事情を調査し,その事由があると認めるときは,検察官の許可を受けるとともに,検察システムによりその旨を管理する。この場合において,過料,没取,訴訟費用,費用賠償,犯罪被害者等保護法第17条第1項の費用又は民訴法第303条第1項の納付金に係る徴収金について時効の更新の必要があると認められるときは,納付義務者から納付延期願を徴する。


○上記条文によると、罰金徴収は、法務省徴収担当事務官が検察システムに従って管理し納付期限までに支払がないと納付義務者に督促状送付等で督促しますが、一部納付と納付延期が、検察官の許可を得て可能なようです。納付延期の期間等細かいことは、徴収主任に確認するしかありません。検察システムという言葉が規程に頻繁にでてきますが法務省平成31年度行政事業レビューシートによると「検察総合情報管理システムは,検察庁における業務の情報等を総合的・一元的に運用・管理する検察業務の根幹となるシステム」とのことで検察庁で使用するPCアプリケーションのようです。

○罰金を支払いできないときは、以下の労役場留置の処分をうけるはずです。

第29条(労役場留置の執行指揮)
 罰金又は科料に係る徴収金について納付義務者が完納しない場合において,納付義務者を労役場に留置するときは,検察官は,刑事施設の長に対し,労役場留置執行指揮書(様式第21号)によりその執行を指揮する。刑法(明治40年法律第45号)第18条第5項の期間内に執行を指揮するときは,納付義務者から労役場留置承諾書を徴する。
2 前項の規定による労役場留置の執行指揮があったときは,徴収担当事務官は,検察システムによりその旨を管理する。
3 労役場留置執行指揮書に犯罪事実が記載されていない裁判書又は裁判を記載した調書の抄本を添付した場合において,刑事施設の長から請求があったときは,徴収担当事務官は,裁判書の謄本その他罪となるべき事実が記載されている書面を追送する。
4 刑事施設の長から労役場留置執行終了報告書により労役場留置の執行が終了した旨の報告があったときは,徴収担当事務官は,検察システムによりその旨を管理するとともに,同報告書を検察官に提出して押印を受ける。5 第23条の規定は,前項の規定により検察官の押印を受けた場合に準用する。

第31条(労役場留置執行のための呼出し)
 検察官が刑訴法第505条において準用する同法第484条の規定による労役場留置の執行のための呼出しを書面でするときは,呼出状(様式第22号)による。
2 前項の規定により呼出しをするときは,徴収担当事務官は,検察システムにより呼出しに関する事項を管理する。

第32条(収容状の発付)
 罰金又は科料に係る徴収金の納付義務者を労役場に留置する場合において,その者が呼出しに応じないとき,逃亡したとき又は逃亡するおそれがあるときは,検察官は,収容状(様式第23号)を発付して,検察事務官又は司法警察職員に対し,その執行を指揮する。
2 前項の規定による収容状が発付されたとき又は収容状が執行されたときは,徴収担当事務官は,検察システムにより当該収容状に関する事項を管理する。


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