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製造物責任法の基礎の基礎-条文・関連判例確認1

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平成31年 4月12日(金):初稿
○製造物責任法に基づく請求を検討しなければならない相談を受けており、関連判例を探しています。先ず製造物責任法条文ですが、僅か6条で必要部分は以下の通りです。

製造物責任法
第2条(定義)

 この法律において「製造物」とは、製造又は加工された動産をいう。
2 この法律において「欠陥」とは、当該製造物の特性、その通常予見される使用形態、その製造業者等が当該製造物を引き渡した時期その他の当該製造物に係る事情を考慮して、当該製造物が通常有すべき安全性を欠いていることをいう。
3 この法律において「製造業者等」とは、次のいずれかに該当する者をいう。
一 当該製造物を業として製造、加工又は輸入した者(以下単に「製造業者」という。)
二 自ら当該製造物の製造業者として当該製造物にその氏名、商号、商標その他の表示(以下「氏名等の表示」という。)をした者又は当該製造物にその製造業者と誤認させるような氏名等の表示をした者
三 前号に掲げる者のほか、当該製造物の製造、加工、輸入又は販売に係る形態その他の事情からみて、当該製造物にその実質的な製造業者と認めることができる氏名等の表示をした者

第3条(製造物責任)
 製造業者等は、その製造、加工、輸入又は前条第3項第二号若しくは第三号の氏名等の表示をした製造物であって、その引き渡したものの欠陥により他人の生命、身体又は財産を侵害したときは、これによって生じた損害を賠償する責めに任ずる。ただし、その損害が当該製造物についてのみ生じたときは、この限りでない。

第3条(免責事由)
 前条の場合において、製造業者等は、次の各号に掲げる事項を証明したときは、同条に規定する賠償の責めに任じない。
一 当該製造物をその製造業者等が引き渡した時における科学又は技術に関する知見によっては、当該製造物にその欠陥があることを認識することができなかったこと。
二 当該製造物が他の製造物の部品又は原材料として使用された場合において、その欠陥が専ら当該他の製造物の製造業者が行った設計に関する指示に従ったことにより生じ、かつ、その欠陥が生じたことにつき過失がないこと。


○ザッと見た限り結構ハードルは高そうにも感じます。
「欠陥」とは「当該製造物の特性,その通常予見される使用形態,その製造業者等が当該製造物を引き渡した時期その他の当該製造物に係る事情を考慮して,当該製造物が通常有すべき安全性を欠いていることをいう」と定義されています。この「欠陥」についてどの程度具体的な主張立証を要するかについては,裁判例としては,当該製造物を通常の用法に従って使用していたにもかかわらず,身体や財産に被害を及ぼす程度の異常が発生したことを主張立証すれば,欠陥の主張立証としては十分であるとの見地に立つと理解することができるものが多いと解説されています。

○参考文献としては、松本博之「製造物責任訴訟における証明責任と証明軽減」判タ862号67頁,塩崎勤「欠陥の推定規定と事実上の推定」塩崎=羽成編・前掲213頁等が、参考判例としては、仙台高判平22.4.22,名古屋高判平23.10.13判タ1364号248頁,判時2138号57頁,東京地判平21.9.30判タ1338号126頁等があげられています。これから勉強していく必要があります。

以上:1,356文字

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