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結婚維持のコツは自己満足だけの言葉は言わないこと-白鵬関一言雑感

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平成27年 1月27日(火):初稿
○結婚生活がうまくいかなくなり離婚を希望して事務所を訪れる一方配偶者の方が、相手方配偶者を嫌いになった理由に、あのときああ言われた、こう言われたと嫌みを言われたときのことを挙げることが良くあります。多いのは夫の一言ですが、その一言の積み重ねで、妻が夫を嫌いになり、最終的には、もうやっていけないとなります。

○その嫌いになった理由の言葉の数々を聞いて、気持は判るけれども、それを言ってもどうにもならない、妻に嫌われるだけと判らないのだろうかと第三者的には感じることが良くあります。平成27年1月26日のNHKニュース9の白鵬関の言葉に、ああ、若いな、そんなことを言っても、どうにもならず、自分評価を下げるだけなのにと第三者的に実感しました。

○白鵬関は、「帰ってビデオを見ましたが(自分が勝っていたのは)子供が見ても分かる相撲。なんで取り直しをしたのか。ビデオ判定ではこんなの二度とないようにやってもらいたい」と、審判部に異例の要望を出しました。白鵬関、年齢29歳とまだ若いですが、精神的にも若すぎることをさらけだしてしまいました。

○こんなことを言ったら審判部の名誉を傷つけ、反発されるだけであり、横綱としての自分の評判がどのように評価されるかを計算できないのだろうかと、第三者的には考えます。おそらく、本人としては、悔しくて仕方なく、何か一言言わないと気持ちが収まらなかったものと思われます。しかし、この何か一言言わないと気持ちが収まらないために、一言言って、夫婦関係の破綻に進んだ例を山のように見ていると、我慢が足りないなと思うだけです。

○NHKニュースでは、横綱審議委員会の内山斉委員長が「審判というものはスポーツの世界で厳正なもので、自分の未熟さをさらけ出した。反省すべきは横綱本人」と断じていました。「未熟さをさらけだした」の意味は、仮に審判部の判定が間違いだとしても、自分の収まらない気持ちを収めるだけのために、その言葉を出すことの利害得失を計算できないことをさらけ出したことと私は認識しています。

○夫婦の間の諍いでも、「自分の収まらない気持ちを収めるために」出した言葉で、相手を更に傷つけ、一層、嫌われるだけになる例は山のようにあります。一言言って「溜飲を下げた」と本人は思い、本人は、「胸をすっきりさせる。不平・不満・恨みなどを解消して、気を晴らす。」(goo辞書)ことができたとしても、それによって失うことに気付かない、即ち利害得失が計算できないのは、未熟と評価されます。

○諍い等問題を抱えていなくても、対峙する相手方に何か言葉を発するときに、この言葉を受けた相手方はどのように感じるだろうかと瞬時に思考を巡らし、相手に不快な感情を与えないよう慎重に言葉を選んで表現することが出来る人は、敵を作らず多くの友人に恵まれ、充実した人生を送っています。ひとたび結婚すれば最も重要な対峙する相手は配偶者であり、配偶者に対する表現は、実は最も気を遣わなければなりません。

○しかし離婚相談に訪れる方の相手方は、この重要な心構えを全く持っていない方が殆どです。最近離婚相談に訪れた方の、相手方配偶者の言葉と、先の白鵬関の言葉を聞いて、実感しました。私も大いに反省し、自覚しなければなりません(^^;)。
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