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定年間近の夫に対する不信で悶々としている妻の相談1

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平成21年11月 1日(日):初稿
○まもなく60歳になるAさんからの同じ年齢の夫Bとの離婚相談です。勿論、私が日常的に受ける相談を題材に組み立てたフィクションです。

・専業主婦のAさんは、家付き一人娘で、30数年前に大学同級生で一家の三男で自由な身のBさんと恋愛結婚し、お婿さんに入って貰いました。Bさんは、Aさんの両親と養子縁組を結び、Aさんの姓を名乗りました。子供は一男二女に恵まれ、いずれも結婚或いは就職して家を出て、数年前から家にはBさんと2人だけの生活になっています。30歳になる長男が跡取りですが、他県で就職し別居しており、家に戻るかどうか判らない状況です。

・Bさんは、一流企業の管理職社員で、仕事は出来る方でしたが、まもなく60歳の定年を迎えます。退職金は、相応のものが出ることが決まっており、年金もほどほどに貰える予定です。両親から受け継いだ居宅には住宅ローン等の負担は全くなく、住居が確保され、ある程度まとまった金額の退職金が入り、年金も貰え、定年退職後の生活には経済的には不安はありません。

・5年ほど前にAさんの両親が相次いで亡くなりましたが、当時は、Bさんに対する不信・不満はさほどなく、Aさんの両親が残した自宅の土地建物はすべてBさん名義に相続登記しています。ところが、ここ3年ほどBさんの行動に不審な面が見られるようになりました。具体的には土日出張と称して泊まりがけで出かけるも仕事先に連絡するとそのような出張業務はないと判明することがよくあります。

・そこでAさんは、Bさんが就寝した後などにBさんの携帯電話のメール履歴等の調査から始まり、Bさんの行動状況を数ヶ月前から調査した結果、Bさんの職場で一時Bさんの部下でBさんより10歳程年下のC女と10年近く前から男女関係にあったと思われる痕跡を相当程度発見し、Bさんに対する不信の念が高まりました。

・しかしそのことをBさんに告げる勇気がなく、AさんはBさんへの不信と怒りで悶々とした生活を送っています。Bさんは何食わぬ顔でAさんとの生活を続けており、最近は、しばらくぶりでBさんの方からから夫婦での旅行を提案され、旅行先で、ここ数年途絶えていた夫婦間の性関係が一度だけ復活しました。仮にBさんにC女とのことを追求しても何の関係もないと否定されることは目に見えており、かといって現時点では決定的な証拠もありません。

・それでもAさんは、BさんにCさんという女性がいると思うと、甚だ不快で離婚したいと思うこともあります。しかし、両親の土地建物は既にBさん名義に登記されており、自分の両親の土地建物なのにBさんに相続させた以上、離婚したからと言って取り戻せないと専門家の相談で回答されたことがあり、これでは悔しくて離婚にも踏み切れません。興信所に依頼してBさんの不貞行為の動かぬ証拠をつかもうか思ったりもします。

・兎に角、自分は今何をしたらよいのかも、判らず悶々とした日々を過ごす状況を何とかしたいと、弁護士に離婚の相談をすることにしました。さて、このような相談を受けた弁護士はどのような回答が考えられるでしょうか。
以上:1,273文字

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