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ある審判官の思いやり溢れる言葉の意味について2

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平成19年 2月 3日(土):初稿
○平成19年2月1日更新情報「離婚成立に当たり-ある審判官の思いやり溢れた言葉に感激」の理由についての説明を続けます。調停離婚成立を確認した後、A審判官は最初に「不幸にも離婚に至ってしまいましたが、離婚したことは、何ら恥じることはありません。いたずらに離婚に至った過去を悔やむより、新たに出発する今後の、将来のことに目を向けて下さい。」と言う意味のお言葉を述べました。この箇所についてはその正確性は自信ありませんが、兎に角、将来に目を向けて下さいと強調されました。

○私も離婚経験者で、離婚の厳しさは、鶴亀通信の「離婚のストレス」に「離婚後私は、極端な自信喪失状態に陥りました。まず人に会うのが嫌になりました。当然弁護士稼業の売上も落ち、弁護士会の会務にも殆ど参加しなくなりました。別れた子供を思い1日1度は涙しました。同じ年頃の子供を見ると泣けてくるのです。こんな状態が2~3年は続きました。離婚の厳しさ・そのストレスの強さは当初の私の予想を遥かに超えていました。」と記載したとおりです。

○相手に逃げられた方のストレスは特に強いと思われます。私の場合も子供をもうけながら妻に逃げられたことで完全に自信喪失し、オーバーに表現するとお天道様に顔向けできない心境となり、司法試験に続けて落ちるよりもっと更に厳しいストレスでした。

○「人間は根に持つ生き物で、受けた恩義は直ぐ忘れ、受けた怨みはシッカリと心に刻み子、孫と伝えて100年に渡り祟る」と言うのが私の確信で、自己紹介ではいつも、笑いを取るとのさもしい目的で、「私は根に持つ人間です。受けた……(中略)……100年に渡って祟ります。」とやっています。

○このように人間は根に持ち、受けた怨みはシッカリ心に刻むように神がお作りになっていますので、納得できない離婚の場合は、自信喪失、恥ずかしさ等に加え、理不尽に去ったと思いこみ、相手に対する恨み辛みが嵩じて、何もかも嫌になり、自暴自棄になる場合もあります。

○このようなときに離婚に至ったことは何ら恥じることではありませんとのアドバイスは重要です。しかも相手が審判官という偉い方であればなおさらで、その自信喪失を和らげることが出来、大きな励みになります。A審判官の心遣いが心から有り難いと思いました。

○私も「結婚は、50%の確率で失敗する?」に記載したとおり、実質離婚率5割論を採用し、離婚に至った依頼者には、私も離婚したことがあるとは決して言わずに、万全の自信を持って「結婚しても実質半分は失敗してるのですから、何も恥じることはありません。」と励ましています。
以上:1,070文字

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