仙台,弁護士,小松亀一,法律事務所,宮城県,交通事故,債務整理,離婚,相続

旧TOPホーム > 男女問題 > 結婚 >    

結婚制度の目的-家庭学校説は見あたらない?

男女問題無料相談ご希望の方は、「男女問題相談フォーム」に記入してお申込み下さい。
平成19年 1月31日(水):初稿
○文芸春秋特別版2月臨時増刊号「ああ、結婚!おお、夫婦!」の「結婚制度の目的-岸田秀氏分類紹介」で岸田秀氏による結婚制度の目的についての学説要旨を紹介しました。「ああ、結婚!おお、夫婦!」の「変わる夫婦、変わらぬ夫婦」の項目には、他に堺屋太一氏を始めとする各界有名論者の結婚論が寄稿されています。

○その中で東京学芸大学教授山田昌弘氏寄稿「求めるほど遠ざかる今の結婚」冒頭の「日本の若者の未婚率は世界最高である」との記述に驚きました。確かに最近は30代の独身が増えているとは感じていましたが、世界最高とは思っていませんでした。国勢調査によると団塊ジュニア世代に当たる30代前半の未婚率は、男性47.1%、女性32.0%で男性は2人に一人、女性は3人に一人が未婚者とのことです。

○私が30代を迎えた昭和57年頃は、男が30過ぎて独身と言うと恥ずかしい感じがして、私自身、30歳時点では決まった相手がおらず多少焦っていた気もしますが、今の30代の男性は、2人に一人が独身ですから、独身でも何ら焦りなど感じられない人が多いようです。

山田昌弘氏は、30代でも結婚しない男女が増えたのは、結婚したくない男女が増えたからではなく、同氏命名の「パラサイトシングル」が増えたのが原因の一つと言います。コンビニや仕事があるから結婚する必要が無くなったのではなく、長寿化によって豊かで自分を愛してくれる親が取り敢えず身近にいるから、当面結婚しなくても、「経済的、心理的安心」保てるので、焦って結婚せず、理想的な相手が現れるのを待つ結果、結婚しない男女が増えたとのことで、周りの30代以降独身者を見ると確かにその傾向はあります。

○しかし親はいつまでも生きているわけではなく、親の存在によって子供の結婚が妨げられるのは親の本意でないことは言うまでもありません。いつまでも独り身でいる年の行った子供の存在が一番の悩みとしている親が殆どで、私の周りにもそのように言って、弁護士さんは顔が広いので何とかお世話いただけませんかと、頼まれることも良くあります。

「ああ、結婚!おお、夫婦!」の「変わる夫婦、変わらぬ夫婦」の項目の中に、私がこのHP等で繰り返し、述べている結婚目的として、老後の安寧の生活とそのための家庭学校の機能を強調した記述がないか探しましたが、残念ながら見あたりませんでした。

家庭学校論の立場からすると全ての男女は一度は自ら築き上げる家庭という学校に入学して貰いたいのですが、学校なんて名付けると却って結婚しない男女が増えそうな気もし、悩ましいところです。
以上:1,065文字

タイトル
お名前
email
ご感想
ご確認 上記内容で送信する(要チェック

(注)このフォームはホームページ感想用です。
男女問題無料相談ご希望の方は、「男女問題相談フォーム」に記入してお申込み下さい。


 


旧TOPホーム > 男女問題 > 結婚 > 結婚制度の目的-家庭学校説は見あたらない?