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自殺があった建物売買と瑕疵担保責任

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平成17年 8月10日:初稿
○元所有者が餓死した建物を購入した例を記載してきましたが、元所有者が自殺した建物を購入して、自殺の事実を建物の「瑕疵」(かし、行為・物・権利などに本来あるべき要件や性質が欠けていること。意思表示の取消し、売主の担保責任などの前提となる。[株式会社岩波書店 広辞苑第五版])として、この事実を隠していた売主の瑕疵担保責任によって解除が認められた例が結構あります。

○瑕疵担保責任が認められた例は次の通りです。
・平成9年8月19日浦和地裁川越支部判決では、土地建物の売買において、建物内で売主の親族が首吊り自殺していたことが目的物の瑕疵に該当するとし、買主の損害賠償請求が認容されました(判タ960号189頁)。

平成7年5月31日東京地裁判決では、建物に付属する物置内で自殺行為がなされたことは、売買の目的物たる土地及び建物にまつわる嫌悪すべき歴史的背景に起因する心理的欠陥といえるとされました(判時1556号107頁、判タ910号170頁)。

平成1年9月7日横浜地裁判決では、家族の居住のため、マンションを購入したが、そのマンションで6年前に縊首自殺があつたことを理由として、瑕疵担保責任による売買契約の解除と違約金条項に基づく損害賠償が認められました(判時1352号126頁、判タ729号174頁)。

○しかし自殺があっても瑕疵担保責任が認められない事例もあります。
・平成11年2月18日大阪地裁判決では、既存建物の取り壊しを目的とする土地及び建物の売買契約において、売主の母親の縊首自殺があったことについて、建物が解体済みであり嫌悪すべき心理的欠陥の対象は具体的な建物の中の一部の空間という特定を離れて、もはや特定できない一空間内におけるものに変容しているとして、瑕疵に該当しないとされました(判タ1003号218頁)。

・昭和37年6月21日大阪高裁判決でも、売買の目的物となつた建物内で縊死した事実が年月の経過その他の事情によつて目的物の隠れた瑕疵に当たらないとされました(判時309号15頁)。

○私が扱った事例でも、住宅ローン支払遅滞で競売となり、これを転売目的で買受けた土地建物が転売できず、調査すると前所有者が、住宅ローン遅滞を苦にしてその建物内ではなく建物の裏山で自殺をした事実が判明し、物件説明書記載に不備があるとして売却取消を求めましたが、建物内での自殺ではないので瑕疵には当たらないとされた事例もありました。
(この話題後日に続けます。)
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