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弁護士業務広告ガイドライン平成24年3月15日改正版紹介-飛込営業等禁止

平成26年 7月21日:初稿
○「弁護士業務広告ガイドライン平成24年3月15日改正版紹介-事件・依頼者等」を続けます。


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第5 規程第5条及び第6条の規定による直接的な勧誘行為の禁止
1 規程第5条の趣旨

(1) 規程第5条第1項が面識のない者に対する訪問又は電話による広告を禁止したのは、次に掲げる事由により弁護士等の品位及び信用を害するものとして、規程第3条第7号に違反するものであるからである。
ア当該広告の内容が弁護士等に関する一般的な情報の提供であったとしても、弁護士等が言葉巧みに勧誘すれば利用者が十分な考慮をする機会がないまま依頼することになるおそれがあること。
イ面識のない弁護士等から直接訪問や電話を受けること自体が相手方に奇異な感情や不快感を生じさせることが多いと認められること。

(2) 規程第5条第3項が面識のない者に対する未承諾の電子メールによる広告
を禁止したのは、特定商取引に関する法律(昭和51年法律第57号)第12条の3の規定の趣旨を敷衍したものであり、その趣旨は、前号と同様である。

2 規程第5条第2項―同条第1項の適用除外
(1) 規程第5条第2項第1号が法律事務の依頼を希望する者から請求があった場合を、同項第2号が弁護人選任権又は付添人選任権を有する者から請求があった場合を、それぞれ同条第1項の適用除外としている趣旨は、前項第1号ア及びイに掲げる事情が認められず、訪問又は電話をすることに正当性が認められるからである。
(2) 規程第5条第2項第3号の公益上の必要があるとして所属弁護士会の承認を得た場合の例は、弁護士会が重大事件等であるとして本人又は弁護人若しくは付添人の選任権者からの請求がない場合において身体拘束を受けた被疑者若しくは被告人又は少年と接見させる場合に当該事件に関与する場合である。

3 規程第6条の趣旨
規程第6条が特定の事件の当事者及び利害関係者であって面識のないものに対して郵便その他のこれらの者を名宛人として直接到達する方法で、当該事件の依頼を勧誘する広告を禁止したのは、当該広告は、アンビュランス・チェイサーと呼ばれる者等、窮状に陥っている者に対しその窮状に乗じて事件をあさるという印象が強く持たれるものであり、当該当事者等に不快感を与えるおそれが高いばかりでなく、弁護士等の品位又は信用を損なうおそれが高いからである。

4 特定の事件の勧誘広告と一般的な広告とを区別する基準
(1) 規程第6条の「特定の事件」とは、特定の人について具体的に発生している法律問題をいい、紛争事件に限らないものとし、「勧誘広告」とは、特定の人に事件の依頼を働きかける広告をいう。
(2) アに掲げる場合に該当し、又はイ若しくはウに掲げる場合に該当する場合であって、総合的に判断してアに掲げる場合に該当すると判断できるときは、特定の事件の勧誘広告に該当するものとする。
ア広告の内容が具体的に発生している特定の事件を対象にしている場合
イ配布先が具体的な事件の当事者及び関係者に限定され、又は主としてこれらの者になされている場合
ウ具体的に発生している特定事件の発生時期と配布時期とが近接している場合
(3) 例えば、航空機の墜落事故が起こった直後、その事故の被害者や関係者に限定して、「交通機関の事故による損害賠償請求事件が得意であり、過去に航空機、船舶等の交通機関についての実績がある」ことを記載したダイレクトメールを送ることは、前号イ及びウに掲げる場合に該当し、広告の内容が当該事故と密接に関連した内容であることから、総合的に前号アに掲げる場合に該当すると判断できるので、特定の事件の勧誘広告に該当するものとする。
(4) 例えば、65歳以上の人を対象として、その人達に対し、遺言書の作成を勧誘する広告は、特定の事件を対象としていないので、第2号アからウまでのいずれの場合にも該当せず、特定の事件の勧誘広告に該当しないものとする。
(5) 例えば「債務整理事件を扱、 います」との広告は、一般の人を対象にして行う場合にあっては特定の人に発生している特定の事件を対象とするものではなく、第2号アからウまでのいずれにも該当しないが、特定の多重債務者を対象として行う場合にあっては、延滞の有無にかかわらず、具体的に発生している特定の事件を対象とするものであって、第2号アからウまでに該当し、特定の事件の勧誘広告に該当するものとする。

5 郵便等直接到達する方法の具体例
(1) 規程第6条が禁止する郵便又は特定の事件の当事者及び利害関係人で面識のない者を名宛人として直接到達する方法の例は、次に掲げるとおりとする。
ア手紙、葉書、チラシ等の印刷物その他の広告物を郵便、宅配業者による配達、戸別の投げ込み等を利用して到達させ、又は直接交付すること。
イ電報、ファクシミリ通信等により送信等すること。
(2) 特定事件の勧誘広告であっても、新聞、雑誌、インターネットのホームページ等により不特定多数の人々を対象とした広告方法は、規程第6条に規定する直接到達する方法での広告に該当しないものとする。

6 公益上の必要について
(1) 規程第6条ただし書が公益上の必要があるとして所属弁護士会の承認を得た場合を特定の事件の勧誘広告の除外事由としたのは、公害事件、多大な被害を伴う消費者被害事件等が発生した場合において、弁護士等の公益的な職責からこれらを看過することが不適切なときは、弁護士等の側から積極的に問題を提起し、被害者救済の観点から事件の掘り起こしを行っていく必要があるからである。
(2) 弁護士会は、公益上の必要があるか否かについては、前号の趣旨に沿って具体的に判断するものとする。この場合においては、弁護団への参加の呼びかけを新聞、雑誌、インターネットのホームページ等の広告により広範囲に行うことが可能であり、同様に被害者に対する呼びかけも容易であって、被害者も弁護団の存在を容易に知ることができることに鑑み、公益上の必要があると判断するのは、そのような方法では公益的な職責を果たし得ない等の事情がある場合に限られるものとする。
(3) 規程第6条ただし書の所属弁護士会の承認は、ダイレクトメールによる方法は認めるが訪問及び電話による方法は認めない等方法を限定し、又はその他の条件を付してすることができるものとする。

第6 規程第7条の規定による有価物等供与の禁止
1 規程第7条の趣旨

規程第7条が広告対象者に対して、社会的儀礼の範囲を超える有価物等を供与し依頼の勧誘を行うことを禁止したのは、弁護士等への依頼は、本来依頼者の自由な意思により行われるところ、社会的儀礼の範囲を超える有価物等の供与はこれを歪めるおそれがあり、かつ、このような手段を用いて依頼を勧誘することは弁護士等の品位を損なうことにつながるからである。

2 社会的儀礼の範囲内の有価物等の供与
規程第7条の有価物等の供与は、前項に規定する趣旨に鑑み、社会的儀礼の範囲内であれば許されるものとする。この場合において、社会的儀礼の範囲内であるか否かは、供与する当事者との関係、有価物等を供与する目的、供与する時期、供与する有価物等の相当性等から総合的に判断するものとする。

3 有価物等の供与に該当しない例
規程第7条の規定により禁止される有価物等の供与に該当しない例は、次の各号に掲げる種別に応じ、当該各号に定めるものとする。ただし、第2号に規定するテレホンカードを依頼者に平常供与し、又は街頭で不特定多数の人に交付する場合は、この限りでない。
(1) 顧客誘引が主たる目的とは認められずそもそも広告ではない例友人の新築祝いに弁護士等の氏名(職務上の氏名を使用している者については、職務上の氏名を含む。)で記念品を送ること。
(2) 広告であるが社会的儀礼の範囲での有価物等の供与と認められる例依頼者にお歳暮として事務所名が入った通常のカレンダーを送ること又は事務所の〇〇周年開設記念としてテレホンカードを依頼者に配布すること。


以上:3,313文字

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