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外貌醜状に関する男女差廃止による後遺障害等級改正について

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平成26年 6月19日:初稿
○少々古い話ですが、自動車損害賠償法施行令別表第二での外貌(頭や顔、首などの日常的に人目に付く部分)醜状に関する後遺障害等級は、平成23年5月2日以前は次のようになっていました。
第7級  12 女子の外貌に著しい醜状を残すもの
第12級 14 男子の外貌に著しい醜状を残すもの
第12級 15 女子の外貌に醜状を残すもの
第14級 10 男子の外貌に醜状を残すもの


この当時の外貌醜状に関する解説は以下の通りでした。
「外貌」とは、頭部、顔面部、頸部のごとく、上肢及び下肢以外の日常露出する部分をいい、
「著しい醜状」は、
a頭部のてのひら大(指の部分は含まない)以上の瘢痕又は頭蓋骨のてのひら大以上の欠損、
b顔面部の鶏卵大面以上の瘢痕、長さ5センチメートル以上の線状痕又は10円銅貨大以上の組織陥凹、
c頸部の、てのひら大以上の瘢痕が該当する

「醜状」は、
a頭部の鶏卵大面以上の瘢痕又は頭蓋骨の鶏卵大面以上の欠損
b顔面部の10円銅貨大以上の瘢痕又は3センチメートル以上の線状痕
c頸部の、鶏卵大面以上の瘢痕

○私も、昔、醜状痕後遺障害の事案を扱いましたが、顔面部に「3センチメートル以上の線状痕」が残った場合、後遺障害として、女子は第12級なのに、男子は第14級となる男女差別の扱いについて、外貌についての男女の重要性程度の差から、仕方がないと思い、別にこの男女差別的扱いに異を唱えることはありませんでした。

○ところが、平成22年5月27日京都地裁判決(判タ1331号107頁)の原告(当時21歳の男性)は、勤務先会社で金属の溶解作業をしていた際の事故(水蒸気爆発による金属溶解物の飛散)により,右頬から顎部,頸部,胸部,腹部,背部,上肢,下肢等に火傷(熱傷)を負い、労災補償申請をしたところ、上肢及び下肢の醜状障害と露出面以外の醜状障害について第12級,これと外ぼうの著しい醜状障害(第12級の13)を併合し併合第11級との認定で、これに対し、この男性は、外ぼうの醜状障害について障害等級表が男女に差を設け,差別的取扱いをしていることは憲法14条1項違反として訴えを提起しました。

○この訴えについて、京都地裁は外貌醜状に関する男女の差別的取扱いの程度は,策定理由との関連で著しく不合理であり,その合憲性や厚生労働大臣の裁量権行使の合理性は立証されていないとして,障害等級表の上記差別的取扱いを定める部分は,憲法14条1項に違反するとの画期的判断をしました。この判例は重要判例ですので別コンテンツで全文を紹介します。

○この判決結果を受けて自動車損害賠償法施行令別表第二も平成23年5月2日、外貌醜状に関する部分を以下のように改正されました。

第7級  12 外貌に著しい醜状を残すもの
第9級  16 外貌に相当程度の醜状を残すもの
第12級 14 外貌に醜状を残すもの


この解説は以下の通りです。
(注22)「外貌」とは、頭部、顔面部、頸部のごとく、上肢及び下肢以外の日常露出する部分をいい、
「著しい醜状」は、
a頭部の、てのひら大(指の部分は含まない)以上の瘢痕又は頭蓋骨の手のひら大以上の欠損、
b顔面部の、鶏卵大面以上の瘢痕又は10円銅貨大以上の組織陥凹、c頸部のてのひら大以上の瘢痕、
が該当する。
なお、平成23年5月の改正で男女間の等級評価の相違がなくなるとともに、従前の基準にあった5cm以上の線状痕については評価が下げられ9級16号「外貌に相当程度の醜状を残すもの」とされた。

(注43)「醜状」は以下のもので、人の眼につく程度以上のもの。瘢痕、線状痕及び組織陥凹であって眉毛、頭髪等にかくれる部分については該当しないとされる。
a頭部の、鶏卵大面以上の瘢痕又は頭蓋骨の鶏卵大面以上の欠損、
b顔面部の、10円銅貨大以上の瘢痕又は長さ3㎝以上の線状痕、
c頸部の、鶏卵大面以上の瘢痕。
なお、平成23年5月の改正により、男女間の等級評価の相違がなくなったため、従前の14級10号「男子の外貌に醜状を残すもの」は廃止された。
以上:1,641文字

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