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不動産を時価より低く買い受けみなし贈与適用を免れる方法は1

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平成29年 9月14日:初稿
○Aさん所有土地建物合計時価3000万円の物件をB株式会社に1000万円で売り渡し、その1000万円で債務整理をして、債務整理後、その物件を1000万円で買い戻したいとの相談を受けています。このような場合、通常は、その時価3000万円の物件を売り渡すのではなく、譲渡担保にし、受領する1000万円は、売買代金ではなく借入金として、AさんとB社の間では、譲渡担保付消費貸借契約書を作成します。

○ところがB社は貸金業者ではないので、B社が、取引上全く無関係のAさんに1000万円もの貸付をするのは、業務とは出来ないので、1000万円をAさんに支出するのはあくまで売買契約締結による売買代金でなければならないとの事情がある場合、1000万円の売買契約をしても問題ないでしょうかとの質問を受けています。

○当然、問題があります、との回答にならざるを得ません。以下の相続税法第7条の規定が適用される可能性があるからです。
注!!
ある公認会計士の方から重要な指摘を受けました。以下はあくまで個人対個人の説明であり、個人対法人の場合の説明は別になります。
個人対法人の場合の説明は、別コンテンツで行い、ここでは、税務素人の見せしめのため記載を残します。
絶対に鵜呑みにしないで下さい!!


第7条(贈与又は遺贈により取得したものとみなす場合)
 著しく低い価額の対価て財産の譲渡を受けた場合においては当該財産の譲渡があつた時において、当該財産の譲渡を受けた者が、当該対価と当該譲渡があつた時における当該財産の時価(当該財産の評価について第三章に特別の定めがある場合にはその規定により評価した価額)との差額に相当する金額を当該財産を譲渡した者から贈与(当該財産の譲渡が遺言によりなされた場合には、遺贈)により取得したものとみなす。


国税庁の「負担付贈与又は対価を伴う取引により取得した土地等及び家屋等に係る評価並びに相続税法第7条及び第9条の規定の適用について」との通達の一部を抜粋します。

 対価を伴う取引による土地等又は家屋等の取得が相続税法第7条に規定する「著しく低い価額の対価で財産の譲渡を受けた場合」又は相続税法第9条に規定する「著しく低い価額の対価で利益を受けた場合」に当たるかどうかは、個々の取引について取引の事情、取引当事者間の関係等を総合勘案し、実質的に贈与を受けたと認められる金額があるかどうかにより判定するのであるから留意する。

(注)その取引における対価の額が当該取引に係る土地等又は家屋等の取得価額を下回る場合には、当該土地等又は家屋等の価額が下落したことなど合理的な理由があると認められるときを除き、「著しく低い価額の対価で財産の譲渡を受けた場合」又は「著しく低い価額の対価で利益を受けた場合」に当たるものとする。


○この問題の裁判例としては、平成19年8月23日東京地裁判決(判タ1264号184頁)があり、概要は、親族から土地の持分を買った原告らが、当該購入代金額は相続税法7条の規定する「著しく低い価額の対価」であり時価との差額は贈与による取得と見なされるとして、贈与税の決定または更正およびこれに伴い無申告加算税または過少申告加算税の賦課決定を受けたため、原告らが、当該代金額は相続税評価額と同額であるから同条は適用されず各処分は違法であると主張して、取消を求めて提訴した事案において、「著しく低い価額」の対価とは、経済的合理性がないことが明らかな場合をいい、財産の種類、性質、取引の実情等を勘案して、社会通念に従って判定されるべきであり、相続税評価額と同水準の価額かそれ以上の価額を対価とした場合には原則として「著しく低い価額」とはいえないと判示し、本件各売買の代金額はいずれも「著しく低い価額」にあたらないとしたものです。

○「相続税評価額と同水準の価額かそれ以上の価額」の要件は、結構、厳しく、前記時価3000万円を1000万円での売買とした場合、みなし贈与は免れ得ないと思われます。そこで、1000万円で売買契約と同時に3年以内に買い戻しをするとの買戻特約をつければみなし贈与を免れることができないかどうかを調べているところです。買戻特約の内容にもよると思われますが、買主の支払う対価と時価との関係で、実質、贈与にならない買戻特約文言の工夫が必要と思われます。

○以下の国税庁通達「No.3120 譲渡担保により資産を移転したとき」が見つかりましたので紹介します。
但し、これは個人対個人の場合で、個人対会社の場合は適用にならないようです。
[平成29年4月1日現在法令等]
 債務者が、債務の弁済の担保としてその所有する資産を譲渡した場合において、その契約書に次のすべての事項を明らかにし、かつ、その譲渡が債権担保のみを目的として形式的にされたものである旨の債務者及び債権者の連署による申立書を提出したときは、その譲渡がなかったものとして取り扱われます。
1 その担保にかかる資産を債務者が従来どおり使用収益すること。
2 通常支払うと認められるその債務にかかる利子又はこれに相当する使用料の支払に関する定めがあること。
 なお、その後、これらの要件のいずれかを欠くこととなったとき又は債務不履行のため資産がその弁済に充てられたときは、これらの事実が生じたときにおいて、譲渡があったものとして取り扱われます。
 また、形式上、買戻条件付譲渡又は再売買の予約とされているものであっても、上記のような要件を満たしているものは、譲渡担保に該当するものとしてこの取扱いが適用されます。(所基通33-2)

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