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被告欠席で1回の不貞行為に慰謝料70万円を認めた地裁判決紹介

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令和 6年 1月25日(木):初稿
○原告が、被告に対し、被告と原告の夫Cとの不貞行為によって、原告と夫との間の良好な婚姻関係が悪化したなどとして、慰謝料300万円と弁護士費用等の支払を求めました。原告代理人は、20人以上ついています。

○被告は裁判所に出頭せず、いわゆる欠席判決で自白とみなされましたが、原告が主張する損害である慰謝料及び弁護士費用の額については、裁判所が不法行為と相当因果関係があると認める額をもって損害額とすべきであるとして、1回の不貞行為について70万円の慰謝料支払を認めた令和4年4月27日東京地裁判決(LEX/DB)全文を紹介します。

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主   文
1 被告は、原告に対し、77万円及びこれに対する令和3年2月22日から支払済みまで年3分の割合による金員を支払え。
2 原告のその余の請求を棄却する。
3 訴訟費用は、これを4分し、その3を原告の負担とし、その余は被告の負担とする。
4 この判決は、第1項に限り、仮に執行することができる。

事実及び理由
第1 請求の趣旨

 被告は、原告に対し、330万円及びこれに対する令和3年2月21日から支払済みまで年3分の割合による金員を支払え。

第2 当事者の主張
1 請求原因

(1)原告とC(以下「C」という。)は,平成28年7月7日、婚姻の届出をした。原告とCとの間には、長男(平成28年○○月○日生)及び二男(平成30年○○月○○日生)がいる。

(2)被告は、Cに妻である原告がいることを知った上で、遅くとも令和3年2月21日から同月22日までの間、原告宅において、Cと少なくとも1回の不貞行為(以下「本件不貞行為」という。)に及んだ。 

(3)原告は、本件不貞行為により以下の損害を被った。
ア 慰謝料 300万円
 本件不貞行為によって、原告とCとの間の5年以上の良好な婚姻関係が悪化した。原告は、子らのためにCとの離婚を思いとどまっているが、今後、離婚に至る可能性がある。本件不貞行為は、原告宅で行われた点において極めて悪質である。原告は、本件不貞行為の発覚後、精神的に不安定となって通院を余儀なくされ、抑うつ状態と診断された。さらに、被告は、原告訴訟代理人弁護士からの連絡に一切応じないという不誠実な態度に終始している。したがって、本件不貞行為によって被った原告の甚大な精神的苦痛に対する慰謝料は300万円を下らない。

イ 弁護士費用 30万円
 原告は、本件訴訟の追行を原告訴訟代理人弁護士に依頼し、報酬(30万円については本件不貞行為と因果関係がある。)を支払うことを約した。

ウ 合計 330万円

(4)よって、原告は、被告に対し、不法行為に基づき、損害賠償金330万円及びこれに対する不法行為日である令和3年2月21日から支払済みまで民法所定の年3分の割合による遅延損害金の支払を求める。

2 請求原因に対する認否
 被告は、適式の呼出しを受けながら、本件口頭弁論期日に出頭せず、答弁書その他の準備書面を提出しなかった。

第3 当裁判所の判断

(1)被告は、適式の呼出しを受けながら、本件口頭弁論期日に出頭せず、答弁書その他の準備書面を提出しないから、請求原因事実を争うことを明らかにしないものとして、これを自白したものとみなす。

(2)したがって、被告は、原告に対し、不法行為に基づき、原告の被った損害を賠償すべき義務を負うが、原告が主張する損害である慰謝料及び弁護士費用の額については、裁判所が不法行為と相当因果関係があると認める額をもって損害額とすべきである。
 そこで、前記(1)の争いのない請求原因事実及び証拠(甲1から7まで)に基づいて検討する。

 本件不貞行為の発覚によって、原告とCとの間の約4年半にわたる婚姻関係が悪化したこと、原告とCとの間の子らがまだ幼いこと、被告が原告訴訟代理人弁護士からの連絡や本件訴状に応答しないという不誠実な対応をしてきたことなどに照らせば、本件不貞行為により被った原告の精神的苦痛は小さいものではないということができる。

 他方、本件不貞行為が原告宅で行われたとはいえ、不貞行為の回数が1回しか認められないこと、原告がCに対して損害賠償請求をせずに同居を継続しており、当面はCと離婚をする具体的な予定がないため、原告とCとの間の婚姻関係が完全に破綻するには至っていないこと、その他本件における一切の事情を考慮すると、慰謝料については、原告の被った精神的苦痛を金銭に換算した額を70万円と認めるのが相当であり、弁護士費用については、本件の事案の内容、請求額、認容された額、その他諸般の事情をしん酌して、7万円と認めるのが相当である。

2 以上によれば、原告の請求は、損害賠償金77万円及びこれに対する遅くとも不法行為のあった日である令和3年2月22日から支払済みまで民法所定の年3分の割合による遅延損害金の支払を求める限度で理由があるから、これを認容し、その余の請求については理由がないからこれを棄却することとして、主文のとおり判決する。
東京地方裁判所民事第14部 裁判官 川嶋彩子

以上:2,105文字

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