平成23年 2月 4日(金):初稿 |
○「平成22年秋季事務所旅行”充実のエジプト”無事終了」記載の通り、平成22年の事務所旅行で11月21日から28日まで日本旅行主催「充実のエジプト」との表題のパック旅行でエジプトを見学してきました。それまで事務所海外旅行としては8番目でしたが、それまでの海外旅行と比較して抜群の感銘というか、ああ、異国に来たんだとの、実感を受けた旅行で、見聞を広めるという意味では最も「充実」した旅行でした。 ○そのエジプトが、我々が帰国して僅か1,2ヶ月で争乱状態となり、エジプト航空が飛ばなくなり日本人旅行者が空港で長時間足止めされているとのニュースを連日のように聞いて、事務所旅行でのエジプトを改めて思い出し、もし、我々の旅行時にこんなことになったらと思うとゾッとして、空港に足止めされている方々は、ホントに大変だろうなと心から気の毒に思いました。空港での宿泊も大変ですが、何より日本人の口に余り合わない食事が大変だろうな思いました。 ○「平成22年秋季事務所旅行2日目ーピラミッド・ラクダ搭乗」以下に記載の通り、エジプトのピラミッドを初めとする文化遺産のスケールの大きさにただただ圧倒され、これが5000年も前に作られたのかと、エジプト国民のご先祖様は如何に物凄い能力を持っていたものかと感歎の連続でした。 ○ところがこの文化遺産の物凄いスケールに比べて、現在のエジプト社会の遅れとのアンバランスに奇異の感がし、社会政治体制が社会発展に大きく影響することも実感しました。これまで訪れた海外の国の中でエジプトが一番遅れた国と感じましたが、極端に言えばゴミは捨て放題、建物は建て放題、自動車は走り放題等無秩序社会でした。社会秩序を作る廃棄物処理法、建築基準法、道路交通法、公務員法等の行政規制が殆ど機能していないのではと思いました。具体的には、道路等至る所にゴミが散乱し、ロバが走り、信号も殆どなく、道路車線無視でのラッシュ状態、スナップ写真を取るとお金を要求する警官がおり、観光地では恥も外聞もない押し売りの大群がいました。 ○このような現代のエジプトの状況について、カイロ大学を卒業して日本語の堪能なエジプトでは富裕層に属すると思われる若いガイドさんは、平成23年2月現在82歳になるムバラク大統領での社会体制が30年も続き、なお次期大統領選挙には二男を後継者にすることを企んでいる政治に多くの国民が絶望して本心は誰も支持していないのに選挙になると僅かの肉で買収されてしまう貧困状況が、国民を自暴自棄にしていると説明されました。 ○一人の政治家が30年も権力を維持していることに仰天し、到底、民主主義とは言えない社会と実感してきましたが、それが、平成23年1月から公然とムバラク退陣を迫る国民の声が出て、大きなうねりとなって連日大規模デモの様子がニュース報道されるのを見ると、エジプト国民には不満がたまりたまっていたことを改めて実感しました。ここまで国民に大きな不満を抱かれたムバラク氏には無駄な抵抗を止めてアッサリ権力の座を降りて欲しいと思います。しかし、権力の座は蜜の味か、簡単には捨てられないようです。 以上:1,289文字
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