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男の浮気は甲斐性?

平成11年 6月 1日(火):初稿 平成17年 2月 6日(日):更新
男の不倫(浮気)は甲斐性?

 男の不倫が発覚しても、男の浮気は、男の甲斐性であると理屈にもならない理屈で責任を軽く見ようとする傾向がありました。
 これに対して妻である女性の不倫が発覚すると、とんでもないふしだらな女であると必要以上に非難されてきました。極端な例は戦前の姦通罪です。夫の不倫は、相手が人妻でない限り、お咎め無しであるのに、妻の不倫は相手が妻帯者であろうが独身であろうが刑罰を科せられました。
 これが戦後新憲法制定により平等違反が問題になりました。当時の男性国会議員の多くが、当初、日本夫人の貞節の美風が損なわれるとの理由で姦通罪廃止に反対しました。ところが妻のみの姦通罪を残すと平等違反状態を解消できないので、夫にも姦通罪を適用すべきとの意見が出ました。すると当時の多くの男性国会議員が刑務所行きになります。そこで廃止反対派の男性国会議員も慌てて廃止賛成に回り、姦通罪は廃止されとたとのことです。
 しかし、妻のみ貞淑を守るべきとの根っ子の考え方は今なお根強く残っているような気がします。


 妻の不倫(浮気)の急増

 少なくとも過去10年以上前は、夫の不倫の方が妻の不倫より圧倒的に多かったと思われます。しかし、これは女性の方が、男性に比較し不倫欲求を抑止・抑圧する程度が高かっただけにすぎません。欲求の抑止・抑圧の程度が高かった理由は、女性の不倫は男性に比較して遥かに強く避難される社会風潮があり、更に時代が古くなる程女性の経済力が小さく不倫による家庭崩壊の危機感が強かったからです。
 従って女性の不倫欲求の程度が男性に比較して小さいと決めつけることは大変危険です。実際、女性に経済力のつきつつある現代は、妻の不倫が夫以上に増加傾向にあるようです。特に近頃は、不況の影響によるリストラばやりで、夫の元気がなくなっているところ、妻はますます強く元気になり、特殊身体構造の売春”男”が出現した場合、結構繁盛するかも知れません。
 前述の渡辺説は、本質的には正しいとしても、昨今の女性の現状を見ると修正の必要があるかも知れません。渡辺先生も最近のエッセイで一妻多夫の時代の到来を説いています。要旨は元気な妻を元気のない夫一人で相手を務めるのが困難な状況になっており、今や一妻多夫の方がバランスがとれるとのことです。


 不倫(浮気)欲求芽生えの男女差

不倫欲求の男女差があるとすれば、男性は妻に不満がなくても不倫欲求を持つのに対して、女性は夫に不満を持つことにより初めて不倫欲求が出てくることではないでしょうか。この点は、渡辺説が男女差の本質論としては、正しいような気もします。
 男性の性は「広く薄く」、女性の性は「狭く深く」が特徴です。男性は、「深く」ならないため「広く」求めます。女性は「深く」なるため「狭く」ても満足します。但し、これはあくまで男性の視点からの推測であり、私自身女性になったことがありませんので、確信は持てません。最近の若い女性の言動を見ているとこんな考えも甘いかなとも思います。
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