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相手が代われば頑張る?

平成11年 6月 1日:初稿 平成17年 2月 6日:更新
渡辺淳一氏の男女論について
 一昨年の大ベストセラー小説「失楽園」の著者渡邊淳一氏は、昭和47年の著作「解剖学的女性論」の中で、男女の性差について概ね次のように述べています。

 男の性の悦びは、肉体的快感としてはうすっぺらなものであり、男にとって性感そのものより、性交に至る過程、未知なるものの探求心とか征服欲といったものの方が重要である。つまり男の性交は自分の行為が相手にいかに効果的であるか、いかに影響を持っているかの確認作業である。これに対し女は素直に性感そのものの悦びに浸る。相手のことに構っていない。自分がよければよい。行為のときに男が目を開き、女が目を閉じるのはこの辺りの違いを象徴的に示している。
 男は結婚により精神の緊張を失い、かつ性感も増進しない。女は結婚により精神の緊張を失うが、着実に上昇する性感がこれを補う。女の性感は、開発してくれた男に固着して成長し増強されるのに対し、男の性感は当初より薄く、発展性もないので、一人に固着しない。要するに女は本能のおもむくままに従えば、これすなわち夫への愛となり、男が本能のままに従えばこれすなわち妻への裏切りとなる。


 男性についての記述は、私も男性として認めざるを得ません。この考え方によれば男性は本質的-肉体構造的に浮気性で、女性に比較し不倫欲求が遥かに高いことになります。私も以前はこの説を信奉し、この男性の本質的浮気性に対する代替的対症療法システムとして売春があると考えていました。

相手が代われば頑張る?
 結婚5年以上経た夫に対し、奥さんと頑張っていますかとインタビューすると10人中9人は「相手が代われば頑張るんですがね」と明確に答えます。これに対し、同じ質問を妻にすると大抵は笑って誤魔化され、明確な回答が得られません。「相手が代われば頑張るんですがね」との回答を期待しても、期待はなかなか満たされません。勿論,かようなインタビューは,飲み会等酒が入った席で冗談半分を装い行うものです。それでも女性はなかなか本音を明かしません。
 これは妻たるもの夫と異なり、かようなはしたないことは考えないからなのでしょうか。前述の渡辺説からする妻は、夫のみに愛を尽くすことになり、相手を代えるなど考えられないことになります。
 しかし、男女紛争実務に携わっていますと、それは性感が充足されていることが前提であり、この前提を欠くと夫のみに愛を尽くすことなど期待できないことを実感します。特に最近の20代、30代の妻の考えは、自己の欲求の充足がないと相手を代えることも厭わないようです。

結婚とセックス欲求の関係
 男女間の相手に対する自然に湧き出る性愛感情は、結婚と同時に減少に向かうことは結婚経験のある方ならどなたも自覚されているでしょう。特に男性の場合、一般的には性愛感情は,性関係を持ったとたんに減少に向かいます。勿論、益々のめり込むケースもありますので、あくまで一般論ですが。
 結婚により性関係が公認されます。公認により何時でも頑張ることが可能になります。皮肉なことに何時でも頑張ることが可能になることにより公認された肝心の配偶者に対する性欲求が衰えます。
 セックスレスをテーマにした「ほんとうに、このままでいいの-セックスレスと夫婦の関係」の著者(女性)は次のように述べています。
「結婚とはまことに巧くできている。『したい!』という強烈な欲望を、自然に、しかも確実にそぎ落としてくれるのだから」

不倫欲求の芽生え
 相手がどんな美人(美男子)であろうと、結婚後、早い人で数日,遅い人でも数年を経ると、ときめくような性愛感情は消え失せるのが普通です。そして特に夫は、時に配偶者とは異なる異性とも性関係を持ちたいとの欲求が頭をもたげます。しかし多くの人はこの欲求を実現するに至りません。その理由は,実現による不利益-発覚した場合の家庭不和の招来、世間体の悪さ等-を考慮して,欲求を抑圧するからです。尤も欲求の対象者から相手にされないとの理由が一番大きいかも知れませんが。
 ところで不倫欲求の強さについて、男女差はあるのでしょうか。前記渡辺説では、当然、男が強いことになります。実際、昔から浮気(不倫)は一般に男がするものと言われ、不倫欲求は男性の方が一般に女性より強いと思われてきました。
 そのため不倫欲求解消代替システムとして売春システムが太古の時代より綿々と続いてきました。

売春システム-売春「男」はいない
 売春は,世界最古の職業で、人類在る限り続くと言われています。しかるに売春を行う主体は,いつの時代も女性に限られ、売春”男”の例は聞いたことがありません。男性相手の男娼と呼ばれる人は、女性の役割を果たす男性であり、女性相手の売春”男”ではありません。ホストクラブの男性ホストの役割は、バーやクラブの女性ホステスと対をなすもので売春”男”とは評価出来ません。
 では、なぜ売春”男”はいないのでしょうか。
 私は,男の本質的不倫欲求を解消するためのシステムが売春であり、女は本質的には不倫欲求はなく、売春”男”の需要がないからと考えていました。
 雄は、多方面に種を蒔く本能があります。人間の男はそのため選り取りみどりの多方面の女性とセックスをしたがる本能を持ち、その需要のために職業としての女性の売春が成立します。しかし、女性には選り取りみどりの多方面の男性とセックスをしたがる本能がなく、そこで男性の売春は需要がなく職業として成立しないと考えたのです。このことが男性の方が女性よりも本質的に不倫願望が強いことを示しているとも考えていました。
 しかし、今は、この考えは誤りと認識しております。

売春”男”がいない理由
 売春行為が成立するためには先ず臨戦態勢構築が必要です。女性は凹であり、どのような相手でも容易に臨戦態勢を構築できます。これに対し凸の男性は、性欲求を感じる相手でないと臨戦態勢構築は不能です。要するに意志で臨戦態勢を構築できないのです。
 売春を職業としている女性から、それなら潤滑油的な薬を使用すればいいじゃないのと言われそうですが、それでもだめです。臨戦態勢を構築することは脳に作用する薬でないと効き目がないでしょう。一時、バイアグラが話題になりました。しかしこれも性欲求の存在を前提にしたものです。いくらバイアグラを飲んでも性欲求を感じない女性を相手に臨戦態勢構築不能は変わりません。しかも男性は弾丸発射後の兵站補給に時間がかかり、女性のように一晩に幾重もの連戦を遂行することは到底不可能です。
 結論として、女性からの需要がないから売春”男”が存在しないのではなく、そもそも男は身体構造上売春”男”になれないのです。ですから売春”男”不存在をもって女性の多方面の異性とセックスをしたがる欲求は、男性に比較して弱いとの結論を導き出すことは出来ません。
(注)その後、バイアグラは性欲求を前提としないでも臨戦体制を構築するとの話しを聞き、上記記述は一部不正確であったことが判明しましたので伏してお詫び申し上げます。
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