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第7章商標権侵害訴訟3-森山博

平成17年 6月24日:初稿
3 商標登録の出願及び審査
(1)出願の方法
5条 特許庁長官あて願書,商標を表記した書面,必要な説明書添付
一商標一出願の原則
一つまたは二つ以上の商品,役務を指定して一商標ごとに行う(6条1項)
(2)先願主義
同一または類似の商標につき2つ以上の出願があるとき,最先の出願人のみが登録をうけることができる。(8条1項)
同日に2つ以上の出願があったとき(8条2項)
期間内に協議が成立しないとき(8条3項)
一定の要件の博覧会に出品してあるとき(9条1項)
博覧会出品物の商標 仮保護を得る
(3)出願の補正・分割・変更
審査・審判等に係属している間はいつでも補正手続きができる。
2つ以上の商品役務の一部を1つ又は2つ以上の新たな出願とする 分割(10条1項)
防護標章登録出願→独立した商標登録出願(12条)
団体商標登録出願→通常の登録出願(11条)
(4)審査
受理→方式審査(補正命令)→実態審査
拒絶理由通知→意見書提出・補正・変更など
拒絶査定(15条)
登録審査→登録査定→登録料支払→完了
(平成8年の改正)「早期権利付与」の制度
「付与後異議申立」の制度
(5)平成11年の商標法改正による審査手続き
(a) 出願公開制度の採用(12条の2)
他人が同一又は類似の商標を採決することを防止するため
(b) 登録前の金銭的請求権(13条の2)
登録前であっても他人による出願商標の使用により業務上の損失を被った出願人に登録後に行使できることを条件に金銭的な支払請求を認めた。
(c) マドリッド協定議定書加入による改正
締結国において出願を行うものは、その登録又は出願を基礎として同国の官庁を通じて保護を求める他国を指定してWIPO国際事務局へ国際登録手続きを行なえるようになった。(68条の2から68条の39の新規規定)

4 商標登録に関する審判制度

第2節 当事者の主張・立証
1 原告の主張
(a) 差止請求訴訟
① 原告が登録商標の商標権者または専用使用権者であること(商標権の存在)
登録原簿(写)を提出する
特定 登録された商標を別紙図面とする。
登録番号、年月日、主要な登録事項、更新登録日を記載する。
② 被告が侵害行為を行っていること
(1)登録商標と侵害標章の同一性又は類似性
商標の類似とは
商品や役務に使用されたとき,その商標を付した商品や役務が出所混同を生ずるほど相紛らわしいこと
具体的には ①外観 ②呼称 ③観念の類似を基準とする
(a) 外観の類似
文字,図形,記号等の外観形象について視覚で観察
呼称,観念とともに外観の構成が類似することもある
(b) 呼称の類似
呼び名,発音が聴覚上相紛らわしい
(c) 観念の類似
需要者または取引者が思い浮かべる意味内容が相紛らわしい場合で知覚的な混同を生じる
「要部観察による比較」
取引者の強い注意を引き,自他識別力が強い部分とそうでない部分がある時は,自他識別力の強い部分を相互に比較対照して類否を判断すべきである。
隔離的観察方法
商標が使用される商品との関連を念頭において平均的な取引者,需要者の通常の注意力を基準として,時と場所とを異にして両商標を見た場合に混同を生ずるか否かを基準とする。
登録録査定と異なり,商標の実際の使用形態や使用方法などの取引の実情を判断要素として類否を判断すべき(判例)
小僧寿司事件(最判平9.3.11)
(2)商品または役務の同一性または類似性
商品や役務の類比の判定
商品間の類比
その品質,形状,用途,取引の状態等を観察して取引上の通念より判定
商品と役務間の類似
① 役務の提供と商品の製造販売が同一の事業者によって行われるのが一般的であるか否か
② 役務と商品の用途が一致するか否か
③ 役務の提供場所と商品の販売場所が一致するか否か
④ 需要者の範囲が一致するか否か
「類似商品・役務審査基準」
原告は自己の登録商標の指定商品または指定役務と侵害者たる被告が侵害標章を使用している商品または役務との間の品質、機能、用途等の一般的類似性だけでなく実際の取引状況における類似性(混同の可能性)をも主張立証する
(3)侵害標章が「商品」または「役務」に関して使用されていること
侵害標章が、侵害者の商品又は役務の出所を表示する機能を有しない場合には、侵害とならない。 
商標が意匠的に使用されている場合
商標法上の商品は流通過程にのせられて、転々流通することを要する。
食堂における飲食物の提供(判例×)
持ち帰り用の食料品の包装箱、広告用のチラシ、広告塔、看板、店舗用ひさし型テント部品にこれと同一又は類似の標章を付する(判例○)
宣伝・広告のため無償で配布する販促商品など(判例×)
(4)侵害行為の形態
間接侵害 37条2号~8号
以上:2,207文字

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