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第9章著作権法-目的、著作物とは 小松

平成17年 1月15日:初稿
第1節 著作権法の目的・構造
著作権法1条 この法律は、著作物並びに実演、レコード、放送及び有線放送に関し著作者の権利及びこれに隣接する権利を定め、これらの文化的所産の公正な利用に留意しつつ、著作者等の権利の保護を図り、もつて文化の発展に寄与することを目的とする。

人間の知的創作活動のうち、文化的な側面を保護領域とするもので、著作権を構成する各支分権の他に著作者人格権、隣接著作権を認め他の創作法と異なる構成を取り、基本的に文化所産の保護を本来的な目的としている。

登録することによって権利の発生する特許権や実用新案権などの工業所有権と異なり、著作権は著作物を創作した時点で自動的に発生し,その取得のためになんら手続を必要としない

第2節 著作物
2条1項1号 著作物とは、思想又は感情創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。
「思想又は感情」とは、人間の精神的活動の所産であればよい。
単なる事実の羅列はダメ。レストランのメニュー、駅名一覧表、約束手形はどうか。
但し事実の羅列も「表現」に人間の精神的活動の所産が入り、且つ「創作性」があれば著作物となる。

「創作的」とは、著作者自身の個性の表出であれば足り、全てに独創性は不要。全ての著作は、旧知の文化体系にせいぜい1頁を加えるにすぎないものだから。

「表現」とは、紙、キャンバス、塑像、ディスク、テープ等有形物上に固定するものだけでなく、口頭でも表現されれば著作物になる。

「文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属する」とは、沿革的背景を配慮した要件でさほど重要ではない。

この定義だけでは、著作物を明確に出来ないため、法は、10条1項で主要なものを9号に渡り例示列挙。

1  小説、脚本、論文、講演その他の言語の著作物
 言語(文字又は口述)によって表現された著作物。
※同条2項事実の伝達にすぎない雑報及び時事の報道は、前項第一号に掲げる著作物に該当しない。

2  音楽の著作物
 音(音階、リズム等)を表現手段とする著作物
※楽曲と一体として歌われる歌詞も音楽の著作物

3  舞踊又は無言劇の著作物
 人の身体の動きによって表現される著作物
※著作物として保護を受けるのは舞踊などの「振り付け」に該当する行為

4  絵画、版画、彫刻その他の美術の著作物
 線と形象をもって二次元、三次元の美的表現を行うもの
※美術には専ら美的鑑賞を目的とする純粋美術と実用目的を有するものに応用される応用美術がある。
 2条2項 この法律にいう「美術の著作物」には、美術工芸品を含むものとする。

5  建築の著作物
 思想又は感情が土地上の工作物によって表現されている著作物

6  地図又は学術的な性質を有する図面、図表、模型その他の図形の著作物
 全ての地図が著作物とは限らず、素材の選択、表記方法に独創性がある場合著作物になる。

7  映画の著作物
 2条3項この法律にいう「映画の著作物」には、映画の効果に類似する視覚的又は視聴覚的効果を生じさせる方法で表現され、かつ、物に固定されている著作物を含むものとする。
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8  写真の著作物
 被写体の選択設定(構図)、光のあて方、光量の調整、シャッターチャンス等に撮影者の思想、感情の創作的表現が認められるもの

9  プログラムの著作物
 2条1項10号の2 プログラムとは電子計算機を機能させて一の結果を得ることができるようにこれに対する指令を組み合わせたものとして表現したものをいう。
※何人が作成しても同一の表現形式にしかならないプログラムは著作物にあらず。

10 二次的著作物
 2条1項11号 著作物を翻訳し、編曲し、若しくは変形し、又は脚色し、映画化し、その他翻案することにより創作した著作物をいう。
 27条 著作者は、その著作物を翻訳し、編曲し、若しくは変形し、又は脚色し、映画化し、その他翻案する権利を専有する。
 28条 二次的著作物の原著作物の著作者は、当該二次的著作物の利用に関し、この款に規定する権利で当該二次的著作物の著作者が有するものと同一の種類の権利を専有する。

11 編集著作物
 12条1項 編集物(データベースに該当するものを除く。以下同じ。)でその素材の選択又は配列によつて創作性を有するものは、著作物として保護する。

12 データベースの著作物
 2条1項10号の3 論文、数値、図形その他の情報の集合物であつて、それらの情報を電子計算機を用いて検索することができるように体系的に構成したものをいう。


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