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建物賃貸借更新拒絶の正当事由についての基礎の基礎復習

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平成27年 5月21日:初稿
○「建物賃貸借更新拒絶正当事由補完立退料賃料3年分を認めた判例理由紹介」の続きです。
期間の定めのある建物賃貸借契約で期間満了後の契約更新拒絶事案での立退料について調査中で、借地借家法の復習です。先ず条文です。

借地借家法第28条(建物賃貸借契約の更新拒絶等の要件)
 建物の賃貸人による第26条第1項の通知又は建物の賃貸借の解約の申入れは、建物の賃貸人及び賃借人(転借人を含む。以下この条において同じ。)が建物の使用を必要とする事情のほか、建物の賃貸借に関する従前の経過建物の利用状況及び建物の現況並びに建物の賃貸人が建物の明渡しの条件として又は建物の明渡しと引換えに建物の賃借人に対して財産上の給付をする旨の申出をした場合におけるその申出を考慮して、正当の事由があると認められる場合でなければ、することができない。


○上記条文の通り、建物賃貸人による期間満了後の更新拒絶は、「正当事由」が必要で、その基準要素は
①建物の賃貸人及び賃借人(転借人を含む。以下この条において同じ。)が建物の使用を必要とする事情
②建物の賃貸借に関する従前の経過
③建物の利用状況及び建物の現況
④建物の賃貸人が建物の明渡しの条件として又は建物の明渡しと引換えに建物の賃借人に対して財産上の給付をする旨の申出をした場合におけるその申出

となります。

○①建物の賃貸人及び賃借人(転借人を含む。以下この条において同じ。)が建物の使用を必要とする事情としては、典型的には建物所有者側の自己使用の必要ですが、他の有効利用の必要性、建替、売却等があります。賃借人側の使用継続必要性との比較考量になります。

○②建物の賃貸借に関する従前の経過としては、賃貸借契約締結の経緯と事情、賃貸借契約内容、賃借人債務履行状況、賃料額の変遷、権利金等金銭授受の有無・程度、借家経過期間、更新の有無(合意更新か法定更新か、更新料支払の有無・その額)、その他信頼関係破壊事実の有無等があります。

○③建物の利用状況としては、借家人の必要性程度、建物の種類、用途に則った利用か、建物の用法違反となるような使用の有無等があり、建物の現況としては、建物の経過年数及び残耐用年数、建物の腐敗損傷程度、大修繕の必要性の有無、修繕費用、当該地域における土地の標準的使用に適った建物かどうか等があります。

○④建物の賃貸人が建物の明渡しの条件として又は建物の明渡しと引換えに建物の賃借人に対して財産上の給付をする旨の申出をした場合におけるその申出とは、立退料であり、訴訟手続に至るかどうかは、実務ではこれが決め手になります。

高額の立退料額が認められた例では、東京六本木交差点直近の繁華な商業地域で新ビル建築のため一部賃借人のディスコ店に対し、立退料4億円での解約申し入れが正当事由と認められた平成元年9月29日東京地裁判決(判時1356号106頁)があります。平成元年というとバブルのまっただ中ですが、借家権価格は8億1500万円と算出された事案で、被告の要求する立退料は、借家権価格金8億1500万円に被告の完全なる営業補償金を加算したもの以上の金額であるべきとしていました。このような高額事案での弁護士費用が気になるところです(^^;)。
以上:1,324文字

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