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呉服販売業者・従業員間売買の無効例1

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平成20年10月30日:初稿
○判例時報2013号で珍しい判決主文を発見しました。その内容は以下の通りです。
「3 原告と被告ニコスとの間において,原告が,同被告から別紙1「クレジット月別支払一覧表(NO順)」のNO3ないし6記載の各立替払契約に基づく14万0400円,8万3200円,24万6800円及び22万7360円の各支払債務の履行の請求を受けたときは,これを拒絶することができる地位にあることを確認する。
と言うものです。

○この判例では,平成20年1月30日大阪地裁判決(判時2013号94頁)で、その要旨は、呉服販売業者Aがその従業員Bに対し呉服等の自社商品を販売した行為が、従業員の支払能力に照らし過大であり、売上目標の達成のために事実上購入することを強要したもので、公序良俗に反して無効とされました。

○更にAがBに対して行う割賦販売について、割賦購入あっせん業者Cに対する抗弁を規定する割賦販売法30条の4の適用を除外する同法30条の6、8条5号の適用が否定され、AがBに対して呉服等の自社商品を販売した行為が公序良俗に反して無効であることをもって、その売買代金の立替払債務の履行を請求するクレジット会社Cに対して対抗することができるとされた画期的とも言える判例でした。

○前記紹介主文「これを拒絶することができる地位にある」は,Bがニコスのクレジットを利用してAから呉服類を購入しましたが、AB間の売買無効をクレジット会社ニコスへの支払拒絶の抗弁とすることが出来るというものです。

○割賦販売法第30条の4(割賦購入あつせん業者に対する抗弁)の
購入者又は役務の提供を受ける者は、第2条第3項第1号又は第2号に規定する割賦購入あつせんに係る購入又は受領の方法により購入した指定商品若しくは指定権利又は受領する指定役務に係る第30条の2第1項第2号又は第5項第2号の支払分の支払の請求を受けたときは、当該指定商品若しくは当該指定権利の販売につきそれを販売した割賦購入あつせん関係販売業者又は当該指定役務の提供につきそれを提供する割賦購入あつせん関係役務提供事業者に対して生じている事由をもつて、当該支払の請求をする割賦購入あつせん業者に対抗することができる。」の規定で、AB間の売買が無効をクレジット会社ニコスに対抗できるはずですが、同法30条の6の準用規定により同法第8条(適用除外)「この章の規定は、次の割賦販売(第4条の4の規定にあつては、第2号から第6号までに掲げるものに限る。)については、適用しない。
(中略)
5.事業者がその従業者に対して行う割賦販売

によってAの従業員であるBは、AB間の売買無効をクレジット会社ニコスへ対抗できないのが普通でした。
これを打ち破ったのですから、画期的判例です。控訴されていますのでその結果も興味あるところです。
以上:1,163文字

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