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HP作成代金請求事件判例紹介2

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平成20年 6月18日:初稿
(判例続き)

第3 当裁判所の判断
1 原告と被告は本件請負契約の代金を200万円と合意したか(争点(1))
(1)ア 原告の営業部長丁野は,その陳述書(甲9)及び証人尋問で,「丁野は,平成17年2月初旬,知り合いの会社から,ホームページの制作を発注したいという被告代表者の紹介を受け,同月21日、被告との間で,被告が提供する情報についての原告の注意事項等を定めた覚書(甲1)を交わし,被告から 本件ホームページの内容となる情報(道路交通法の問題集)の提供を受けた。

 その際,丁野は,被告代表者に対し,本件請負契約の内容をあらかじめ知らせる意味で,請負金額欄及び契約日欄が白地の「We bホームページ制作受託契約書」と題する契約書2通(乙9,10)を交付した。丁野は,同月24日ころ,被告に対し,請負代金を258万8250円(消費税12万3250円を含む。)と記載した見積書(甲2)を持参した。被告代表者は,同日又はその翌日,電話で丁野に対し,見積書の金額を減額するよう求め,これに対して丁野は,データをデジタル化して提供を受けることで請負代金を200万円(消費税別途)とすることを提案し,被告代表者は,これを承諾した。

 そこで,原告は,同月25日付けで,被告に対し,代金210万円(消費税10万円を含む。なお,特別値引き10万円で200万円との記載もある。)の内容の見積書(甲 3)を送付した。丁野は,同年3月上旬,請負代金を消費税を含み210万円と記載した契約書(甲8はその控え)を被告へ持参し,調印を求めたが,被告から,アップロードを急ぐのでそれが先であると言われ,調印しないままとなった。

 原告は,同月20日,後記2(1)アのとおり本件ホームページを被告の指定したURLへアップロードした上,被告に対し,10万円を値引きして代金200万円と記載した納品書(甲5)と請求書(甲6)を送付した。丁野は,同年4月,被告に対し,代金200万円の支払を催告した。

 被告代表者は,これに対し,金額を2回に分けて請求するよう丁野へ求めたが,200万円の代金自体に異議を述べることはなかった。その後も原告は,被告へ,200万円の請求書を送付した。ある時,丁野が,被告へ,代金の請求につき法的手続も検討する旨伝えたところ,被告は,原告に対し,後記の内容証明郵便(乙2)を送付してきた。」と記述,証言する。

 また,証拠(甲12,15,証人丁野,同丙野)及び弁論の全趣旨によれば,原告は,本件ホームページのうちパソコン版についてはフラッシュを含めて自社で制作したが,モバイル版については事前に自社でデータを変換する作業をした後,代金56万2930円で丙野へ下請けに出し,同人へその代金を支払済みであることが認められる。

 また,証拠(乙2,3,証人丁野,被告代表者本人)によれば,被告は,平成17年6月23日、原告に対し,本件ホームページの制作が中途で放置されて被告に損害が発生しているとして,原告の考えを文書で回答するよう求める内容証明郵便(乙2)を送付したこと、これに対し,原告は,同年7月6日,弁護士を代理人として,被告に対し,本件ホームページは既に納品済みであり,請負代金200万円が再三の請求によるも未払であるから,事実関係を調査の上速やかに支払うよう求める旨の内容証明郵便(乙3)を返送したこと、これに対し,被告は,何の応答もしなかったこと,が認められる。

イ 前記の丁野の陳述書及び同人の証言並びに上記認定の事実を総合すると,原告と被告は,平成17年2月25日ころ,本件請負契約の代金を消費税を含め210万円とすることをロ頭で合意したが,原告が,同日付けの見積書に10万円を値引きする旨記載し,同年3月20日の納品書や請求書で請求金額を200万円と記載することで,被告に対し,請負代金を消費税を含め200万円に減額することを申し入れ,そのころ被告から黙示の承諾を得て,本件請負契約の代金が消費税を含め200万円と合意されたと認めることができる。

イ なお,証拠(乙5ないし7,被告代表者本人)及び弁論の全趣旨によれば,被告は,平成17年6,7月ころ,有限会社戊(以下「戊」という。)に対し,本件請負契約で原告へ注文したと同様のモバイル版道路交通法の問題集の制作業務を代金26万2500円で注文し,同月23日までにその完成引渡しを受けたことが認められる。

 しかし,同様の仕事の完成を内容とする他の請負契約の代金額は本件請負契約の代金の合意と直ちに関係があるものではないから、戊との請負代金が上記の金額であることは,本件請負契約の代金の合意を前記のとおり認定することの妨げとなるものではない。

 なお,本件全証拠によるも,被告と戊との上記契約が上記内容のほかにフラッシュの入ったパソコンのホームページ制作を含むものであることの証拠はない。また,証拠(甲12,14,15,証人丙野,同丁野)によれば,戊が採用したモバイル版ホームページの作成方法と丙野の方法とは全く異なるもので,丙野の方法では戊のものより格段に多くの作業量を必要とすることが認められる。

ウ また,本件全証拠によるも,被告が件請負契約の締結までに他の業者から デジタル化した情報を提供してホームページ制作を依頼した場合の代金が20万円ないし30万円であると聞いていたと認めるべき資料はない。


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