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建物賃貸借での退去時の原状回復義務

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平成17年 5月22日:初稿
○先日の某区役所無料法律相談で建物賃貸借での退去時の原状回復義務について貸主側と借主側から2件の相談がありました。何れもいわゆる通常損耗について、契約書上は、賃借人負担と記載しているが、それでもホントに賃貸人が負担しなければならないかと言うものです。よくある質問なので以下に整理します。

○民法には賃貸借契約終了時、借主は借用物を原状に復する義務があるとする規定はありますが、その具体的内容は明記されていません。
建物賃貸借終了時の原状回復義務の基準は、国交省住宅局住宅総合整備課作成「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」が不動産仲介業界の基準として浸透しているようです。その全文はここにあります。

○それによると建物賃借物の損耗は、
経年変化;建物・設備等の自然的な劣化・損耗(ex.畳、襖等の日焼けによる劣化など)
通常損耗;賃借人の通常の使用により生じる損耗(ex.テレビ・冷蔵庫の後壁部の電気ヤケなど)
特別損耗;賃借人の故意・過失、その他通常の使用を超えるような使用による損耗(ex.不注意により壁に大きな穴を開けてしまったなど)
に分けられ、賃借人負担は③のみで、①、②はは賃貸人の負担になります。

○①、②が賃貸人負担になるのは、この修繕費用は賃料に含まれるとの考えからですが、問題になるのは、①、②について契約書で賃借人負担と明記されている場合です。先の2件の相談での契約書にも、「畳・襖等の張り替えは賃借人負担」と記載されていました。

○昔はこの約定が有効とされ、賃料3ヶ月分程度の敷金はこの修繕のために返還されない扱いが普通でしたが、現在は、この約定は原則として無効とされています。
前記ガイドラインや多くの判例の基準で有効となるには以下の要件を備える必要があります。
①特約の必要性があり、かつ、暴利的でないなどの客観的、合理的理由が存在すること
②賃借人が特約によって通常の原状回復義務を超えた修繕等の義務を負うことについて認識していること
③賃借人が特約による義務負担の意思表示をしていること

○簡単に言えば、賃料が相場より安く、且つ、賃借人がホントは支払わなくても良いのに敢えて支払うと十分納得して契約書にサインした場合に限られるもので、通常、殆ど該当しないはずです。
裁判の具体例はここが参考になります。

以上:951文字

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