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池上彰の世界を知る学校”紹介-ソ連からロシアへ2

平成30年 9月30日(日):初稿
○「池上彰の世界を知る学校”紹介-ソ連からロシアへ1」の続きの備忘録です。

・社会主義の問題点
社会主義国家では労働者全員が国家公務員で、一度職が決まると働いても働かなくても給料は同じでクビになることもない→「サボる」連中排出・労働意欲低下
経済活動計画は全て国が決め、毎年の鉄の生産量・石炭採掘量・衣服供給量等全て国が決めてコントロールする計画経済→買い手が喜ぶ商品作りの工夫がなくなり、商品が売れなくなる
社会主義は、企業が潰れることを無駄と考えたが実際に社会主義を運用してみると清算された物が消費者に受け容れられず売れ残る無駄が生じた
共産党幹部が海外から魅力的な商品を輸入して優先的に購入すると一般国民も買おうとしてその店に長蛇の列、行列のできた店には更に行列ができる無駄が生じ、更に共産党幹部に対する汚職蔓延、汚職が蔓延しても報道の自由がなく批判もできない
社会主義国家は、理想社会のはずが、実際は、経済の生産性が停滞し、汚職が蔓延する社会となった

・ソ連農業の崩壊
マルクスの資本主義分析では、生産手段を持つ資本家に労働力を提供してその報酬で生活するのが労働者、労働者は常に搾取され虐げられる存在
帝政ロシア時代、農地・農機具は大地主所有で、小作農はそれを借りて働き搾取された→ソ連成立時、ロシア共産党は農民を「富農」と「貧農」に分け、「富農」900万人から農地を取り上げ土地から追放、農地国有化・集団農場や国営農場になる
農業技術の研究をしてきた「農業のプロ」の多くは「富農」であったため「富農」追放の結果、ソ連から「農業のプロ」がいなくなった
農地が集団農場・国営農場になり、農民がサラリーマン化すると、自然を相手にする農業生産性は劇的に低下→とてつもない飢饉がで多くの餓死者が出る
1970・1980年代になるとソ連は大変な小麦不足となり、敵対していたアメリカから小麦を輸入

・ドイツにおける壮大な社会実験
ドイツは1949年社会主義の東ドイツと資本主義の西ドイツに分裂し、同じドイツ民族での社会主義体制と資本主義体制の比較ができるようになった
1989年ベルリンの壁崩壊し東西ドイツが再統一し、東西ドイツの差が判明、特に顕著な差がついたのが自動車生産
西ドイツは、ベンツ、BMW、アウディ、フォルクスワーゲン、ポルシェ等世界に冠たる高性能車が生産されていたが、東ドイツは東西分裂した当時のままの自動車で、排ガスをもうもうと出しながら西ベルリンに入り、西ベルリンはひどい大気汚染発生
東ドイツのトラバントという自動車は、排ガス規制をクリアできず日本の公道は走れず、ボディの一部に段ボール、何十年も技術開発が進んでいなかったことが判明

・スターリンは「疑い深い」
1924年ソ連初代指導者レーニン死去によりスターリンが登場し、第二次世界大戦前後の世界的混乱期を切り抜けた
スターリンは「疑い深い」性格で、独立心旺盛なチェチェン人を裏切りを防ぐため現在のカザフスタンがある中央アジアにまとめて強制移住させる、年寄り・病人は置き去りで抵抗する者はその場で射殺
朝鮮戦争の時北朝鮮の裏切りを防ぐためソ連と北朝鮮の国境付近にいた朝鮮民族を、チェチェン人と同様現在のカザフスタンがある中央アジアにまとめて強制移住、その他にも裏切りそうな民族を中央アジアに強制移住させたため、中央アジアではユーラシア大陸にいるあらゆる民族の顔を見ることができる

・歴史上最も虐殺者の多い独裁者は
スターリンは、「第二次世界大戦の英雄」だが「最悪の独裁者の一人」とも評価、スターリン体制での処刑者数は最少800万人、1200~1500万人との説もある
ヒトラーは、ユダヤ人600万人虐殺
歴史上最も多くの人を殺した独裁者は、中国の毛沢東-毛沢東による政治失敗により3000万人が餓死、
スターリン死後、フルシチョフが「スターリン批判」

・決して一枚岩でなかった「東側諸国」
米ソ東西冷戦とは、直接的な戦闘はないが、一触即発の緊張感のあるにらみ合いが続く状況、「冷戦」は作家ジョージ・オーウェルが最初に使用
東側諸国トップソ連は、ロシア帝国からロシア革命でいきなり社会主義となり民主主義の歴史が一切ないところ、東ヨーロッパ諸国のチェコスロバキア、ハンガリー、ポーランド等は民主主義だった歴史があり、「表現の自由」、「言論の自由」があった時代もあった。民主主義を知っている東ヨーロッパでは冷戦期にも断続的に民主化運動が起きていた。貧困と自由のない生活に国民の不満が膨らんでいたから。
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