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映画”そして父になる”を観て-子の福祉の観点から違和感あり

平成25年10月 6日:初稿
○平成25年10月5日、平成25年3月23日の「フライト」以来、実に6ヶ月半ぶりにMOVIX仙台で、カンヌ国際映画祭で審査員賞で話題の映画「そして父になる」を観てきました。MOVIX仙台行きが6ヶ月半も空くことは珍しいことです。この6ヶ月間、あまり観たいと思う映画がなかったこともありますが、土日になるとやるべきことがあり、映画館に足を運ぶことが出来ませんでした。

○この話題作「そして父になる」はラストシーンに、「ええっ、これで終わりか!」と感じるもので、私自身としては、期待していたほどの感動はありませんでした。なぜだろうと、考えてみましたが、もし私が、主演福山雅治氏と同じ立場に立った場合の考え方と違う展開だからと思われます。

○6歳、小学1年生に入学して7ヶ月経た11月に至り、出産した病院から連絡があり、自分の子と思って育てていた子が、病院の手違いで取り違えてしまい、実は他人の子だったと病院から知らされ、その説明会の際、病院からこのようなケースの場合、100%の夫婦が、実の子と交換しますので、出来るだけ早く交換した方がよいですとアドバイスされます。

○主人公夫婦は、そのアドバイスに従って、最終的には、実の子との交換を実現してしまい、慣れない実の子との葛藤がテーマの一つになっています。私の感想としては、随分簡単に子の交換を行うものだと言うものでした。実際、6年間も自分の子として育ててきた子を、こうも簡単に交換出来るだろうかと疑問を感じました。

○というのは、子の交換をする相手方夫婦とは、家庭環境が全く異なり、且つ、地域も離れており、入学した小学校を変えなければなりません。特に主人公の方が、一流企業のやり手サラリーマンで、国産ですが高級車に乗って都心の超高級高層マンションに住み、お受験で有名私立小学校に入学しているハイソサイエティのところ、相手方夫婦は群馬県の片田舎の小さな電気屋の狭い住宅に住む主人公よりは生活レベルが相当落ちる下層階級です。

○これほど家庭環境の全く異なる相手方との交換は子供にとってはたまったものでありません。まだ物心ついたばかりの二つ、三つの頃であればまだしも、この物語では、小学1年後半に取り違えが判明し、おそらく小学2年に近づいた時期に交換を実行しています。離婚事件で、両親が離れて暮らすようになる場合、いつも問題になるのが、折角、慣れて友達も出来た学校を変えたくないと言う点です。この物語では、交換実現によって小学校が都心から群馬の片田舎の町に変わるはずですが、この点の説明は全くありません。

○仮に交換を実現するとしても例えば夏休みの一定期間とか試しにやってみて、子供が辛そうだったら早く止めようとの心構えでの交換ならまだしも、2,3回土日に宿泊経験をしただけで、いきなり、学校道具や衣類を持たせて交換を実行します。そんなバカなと言うのが私が感じた違和感です。

○「妻の不貞相手の子を我が子として20年近く養育した例4」記載の通り、たとえ実の子でなくても、法律上父子とされた場合「生まれた子供には何ら責任はなく」父は養育義務を負います。この物語の場合も、子の取り違えは、子には全く責任はなく、子の福祉の観点から、子の利益を最大限優先して考えれば、たとえ子の交換を実現するとしても、最大限の配慮が必要です。実際、このような場に置かれた場合、この物語のように簡単に子の交換は実現出来ないはずですが、交換後の葛藤も重要テーマで、これがないとカンヌ国際映画賞受賞も無かったでしょうから辛いところです(^^;)。
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