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孫が祖父に扶養料請求が出来る場合とその程度

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平成18年 3月28日:初稿
○「傍系3親等内親族の扶養義務-『特別事情』ある場合に限る」では、孫の母親から養育(扶養)料を支払って欲しいと請求されているが支払義務があるかと言うと、「祖父母・孫間は2親等の直系血族ですから当然に扶養義務が発生しますので、扶養能力がある限り支払義務があります」と記述しました。

○祖父母・孫間の扶養問題に関する相談は滅多にありませんが、問題はその程度・内容です。
扶養義務には、扶養権利者が扶養義務者について、自分の生活を保持するのと同程度の生活を被扶養者にも保持させる生活保持義務と、自分の生活を犠牲にしない限度で、被扶養者の最低限の生活扶助を行う生活扶助義務があることは繰り返し説明した来たとおりですが、生活保持義務は夫婦間と親の未成熟子に対する扶養義務であり、その他の親族間の扶養義務は生活扶助義務と解されていますので、祖父母・孫間の扶養義務も生活扶助義務に留まると解すべきでしょう。

○子Aの父Bが年収300万円程度のところ祖父Cが年収3000万円もあってリッチな生活をしていた場合、子Aは祖父Cに対しその収入に見合った扶養料請求が出来るでしょうか。仮に父Bが年収3000万円だと養育料は月額25万円程度認められる場合もありますが、年収300万円だと精々月額3万円程度しか認められません。

○この場合父Bの子Aに対する扶養義務は生活保持義務ですが、祖父Cの子Aに対する扶養義務は生活扶助義務であり、子Aが困窮した場合最低限の生活扶助を行う義務であり、父Bから受け取る養育料によって最低限の生活が可能な場合、祖父Cには子Aに対する扶養義務はありません。

○子Aは父Bが存在してここから最低限の生活費を養育料として受け取っている場合、どんなにリッチな祖父Cがいても原則として祖父Cには扶養料の請求が出来ないことになります。父Bが病気とか行方不明で養育料を全く支払わない場合に限って祖父Cに最低限の生活扶助義務としての扶養料の請求が出来るだけです。

○過去の審判例を見ると、「親族的扶養は自己の生活に余裕のある場合に生活に窮乏している近親を扶助する制度であるが、父方の祖父が窮乏している孫を扶助すべきであることは国民感情として是認せられているところであるから、扶養者と要扶養者の生活程度を比較考量して社会通念上適当と認められる程度に要扶養者が生活できるよう扶養者においてその扶養義務を尽くすべきであることはいうまでもない」(東京高裁決定昭和26.5.31月報3-7-37)として祖父の孫に対する扶養義務を認める例など多数あります。

○「父母の婚姻関係が事実上破綻して別居中であり、母が子を監護養育している場合には、母が単独で子の法定代理人として、子の扶養義務者である祖父(父の父)に対し子の扶養料を請求することが許される」(東京高裁決定昭和58.6.28判タ510号191頁)と言う事例もあります。
以上:1,187文字

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